電力不足、解消は綱渡り 需給逼迫する来月上旬
2012/06/08 23:27更新
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野田佳彦首相が再稼働の必要性を明言した関西電力大飯原子力発電所3、4号機は、電力需給の高まる7月下旬に稼働が間に合うか、すでにギリギリの日程に入っている。再稼働に必要な福井県などの同意を取り付けたあとに、ようやく関西電力が発電開始の準備に着手するためだ。2基のフル稼働には6週間かかり、トラブルが起きれば、その期間がさらに延びる恐れがある。
野田首相の8日の会見は、再稼働に向けて福井県側が求めていた条件にすぎず、地元の行政手続きはまだ残っている。
まず、福井県は近く専門委員会を招集し、政府の安全性の評価が妥当とする報告書をまとめなければならない。それを踏まえて、来週中にも県議会が全員協議会を開催。了解されれば、西川一誠県知事が、再稼働への同意を表明する。
地元同意を得て、首相は関係3閣僚との会合を開き、再稼働を正式決定する見通しだ。
こうした手続きを踏まえた決定を経て、関電は具体的な再稼働の作業に入ることができる。
通常の2~4カ月の定期検査では、原発の発電再開までに要する期間は10日間。だが、大飯3号機は平成23年3月から、4号機は同年7月から運転を停止。長期停止していただけに、入念な準備が必要になっている。
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記事本文の続き 例えば、配管や弁の点検は通常3日間だが、2週間近くかける。水漏れや起動弁などのチェックをより厳しくするためだ。
さらに冷温停止状態の原子炉から制御棒を抜き熱上げするのに5日間、発電タービンの調整に2日間の日程を要する。このため、発電再開まで1基で3週間、2基で6週間かかる。
短縮が見込めるのは発電タービンの調整くらいで、それでも前倒しは最大4日間がやっとだ。
むしろ、立ち上げ作業で問題が見つかったり、トラブルが起きて、作業日程が延びてしまうリスクとの戦いだ。
関電管内で最初の電力需要ピークが予想されるのは、平年の梅雨明け時期にあたり、学校が休みで日中の家庭でのエアコン需要が高まり、工場やオフィスも稼働する7月23日の月曜日以降。この日に再稼働を間に合わせるには、工程からは今月11日の再稼働作業着手が必要になる計算だ。
時間は極めて限られている。
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