AKB総選挙、優子のホンネとさしこの勝利 - TVウォッチャーの芸能まるごと1週間

    木村隆志  [2012/06/08]

    熱愛・破局・事件などの芸能ゴシップから、トレンド・グルメ・スポーツなどのスポット&イベント、便利・健康・天気などの生活情報まで、話題満載のワイドショーをイイとこ取りで紹介。これを見れば、1週間分のニュースを総ナメできる!

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    ●「24時間テレビに史上初の家族ランナー誕生!」【スッキリ】

    北斗晶

    土曜放送の『嵐にしやがれ』内で、24時間テレビのチャリティーランナーが佐々木健介、北斗晶、13歳の健之助くん、9歳の誠之助くん一家であることが発表された。昨年の“史上最高齢"に続くテーマは、家族、子ども、さらには駅伝方式らしい。

    北斗が「子ども2人が『やる』と言ったから決めた」と言うが、一般の子どもをここまで巻き込んでいいのか。ただでさえ批判も多い同番組は、開き直っているのか、ここ数年叩かれる材料を自ら作っている気がする。

    ただ、問題は子どもよりも、現役プロレスラーのため減量できない健介と、10年間運動をしていない北斗という。加藤浩次も「プロレスでケガもしてますし」と心配していたが、しらじらしい展開に飽きたのか、友利新に「健介さんが北斗さんの走る姿を見て『かわいい』と言ってましたね」と話を振る。「ステキな旦那さんだなと思いました」と笑顔で答える友利に、すかさず「じゃあ早く結婚して!」と加藤。友利の“独身バツイチ"キャラがオチに使われた。

    ●「高嶋政伸vs美元。ドロ沼離婚裁判と羽鳥慎一のキャラ」【バード】

    美元のブログより。左手に結婚指輪はない

    DV疑惑も、浪費癖も、証言は真っ向から対立。それにしても、「毎月109万円の生活費」「殺されると思った」「被告はストーカーだ」「夢のお告げで迎えに来た」とか、週刊誌の見出しっぽいのがワンサカ出てくる。そもそも結婚会見のときから、2人とも夢遊病のようなことばかり言ってた気も……高嶋だけ悪夢に変わったのか。

    出演者たちは、離婚したばかりの羽鳥を気づかってか控えめのコメントに終始。「夫婦のことは夫婦にしかわからない」と話を収めようとした石原良純に、「それしか言いようがない」と羽鳥慎一が乗っかる。しかし、前田典子はそれを許さず、「何でそこまで執着しているのか。まだ若いし!」と力強く言い切った。その空気に乗ったのか、田中喜代重弁護士が「離婚の9割が“羽鳥さんのような"協議離婚」とまさかの嫌みコメント。

    最後も、「離婚は難しいが別居が5年続けば別れられる」という田中弁護士の言葉に、「それは辛いですね……」と気持ち込める羽鳥。最近この不幸ゴリ押しだ。

    ●「オリラジあっちゃんと福田萌が“ガチガチ"結婚会見」【スッキリ】

    8カ月の交際を実らせてゴールイン。福田が誕生日を迎えるこの日に入籍するという。「毎日かわいいと言っています」という中田も、「直感的に決めました」という福田も、フレッシュそのものだ。しかし、ド緊張で顔がこわばり、ガチガチの中田にフォローを入れる福田を見た記者が、「どっちがしゃべりのプロかわかんない」と厳しいツッコミを入れていた。

    番組は2人について一切イジらず、珍しいサプライズプロポーズを紹介し始める。劇団四季の舞台上で、ヘリでスカイツリーを見ながら、ビルから飛び降りてなどのプロポーズ演出を見た香山リカは、「女性も断る権利あるんですよね? あんな劇団四季の会場で言われても……(苦笑)」。この人正直すぎる。ちなみに、加藤浩次は「オレはできちゃった婚だから(プロポーズはなし)」。ただ、このころから“狂犬"のイメチェンがはじまった。

    ●「東尾理子、ブログで明かす『運命受け入れる覚悟』」【スッキリ】

    東尾理子が11月に出産予定の子にダウン症候群の可能性があることを明かした。ただ、「100%の判定が可能な検査は、あえて受けない」という。「だってどんなにユニークでも、私たちを選んでくれた大切なわが子だから、最初から全ての運命を受け入れる覚悟も出来てる」と語る言葉は重い。しかし、専門医によると、「陽性だが可能性は低い。検査の的中率はそれほど高くない」とのこと。繊細な内容のためか、出演者のコメントはカットされたが、子どもが産まれたときは、夫妻の笑顔を思い切り映して欲しい。

    ●「歌舞伎デビュー目前の香川照之に独占インタビュー」【とくダネ】

    現場では、全員にあいさつ回りをし、出番が来ると走って移動するなど、腰の低い香川。「逆の立場なら『何だよ』と思われて当然のことをしているので」と神妙な表情で話した。一方、市川亀治郎は、「(香川には)『いいことはいい、悪いことは悪い』と正しい評価をしたい。ただ、僕がテレビに出るときと同じことだから、心配はしていない」とエールを送った。

    小倉智昭は、「一流役者の香川さんがなぜ厳しい歌舞伎の道へ行くのか? お父さんへの思いではなく息子の将来を考えてのことだったんですね」と感心。ただ、これだけで終わらないのが小倉。「われわれ一介のタレントは襲名とかないからいいよね、しょこたん」と含みたっぷりの言葉で中川翔子に同意を求めた。サラッと話をそらせるしょこたんは何気に優秀だ。

    ●「父子45年の確執を越え……香川照之が歌舞伎初舞台」【スッキリ】【バード】

    九代目市川中車を襲名した香川照之が、新橋演舞場で襲名披露公演の初日を迎えた。

    【スッキリ】は、力強く決意表明した香川親子に注目。「ものすごく口上の声が出ていましたね。今後が楽しみだし、歌舞伎界にとっても大変なプラス。浜さんも喜んでいると思いますよ」と全力でホメるテリー伊藤。さらに、大沢あかねは、「(息子の団子ちゃんを見て)こんな立派なお父さんがいるのは頼もしいですよね」とママの顔でほほ笑んだ。

    一方の【バード】は、母親の浜木綿子にクローズアップ。稽古場で元夫の猿翁と45年ぶりに再会して言葉を交わしたという。「これまでも息子の道は息子が自分で選んできた」と器の大きさを見せ、息子と孫の晴れ舞台を見て涙をにじませた。この母子、それぞれで自伝小説を書いて欲しい。バカ売れ必至だ。


    ●「サッカー日本代表の香川真司、世界のトップクラブ、マンU決定」【バード】

    「世界一多い6億6000万人ものファンを持つ」というイングランドのマンチェスター・ユナイテッドに入団内定した香川。しかも背番号はあのベッカムやクリスチアーノ・ロナウドがつけていたエースナンバー7番の可能性もあるという。

    これを「どれだけスゴイことなんですか?」と羽鳥慎一が松木安太郎に聞くと、「(両手で大きく円を描きながら)これくらいスゴイことです!」とまさかのジェスチャー回答。スタジオが爆笑に包まれる中、羽鳥の“バラエティスイッチ"が入る。「(今週末の日本代表vsヨルダンは)対戦相手だけでなく、松木さんの強引な解説にも注意ですね」と話を振った。これに松木は、「僕はゴーイングマイウェイですからね」とダジャレ回答。技術的なことを一切言わないのがむしろ清々しい。

    ●「AKB選抜総選挙、大島優子が1位奪還!」【とくダネ】【スッキリ】

    過去最多237人が立候補し、昨年を約22万票上回る138万4122票を集めた今年の総選挙。

    生中継したフジテレビの【とくダネ】は、大島優子に生電話。「初めて1位になったとき以上にうれしい」「前日はあっちゃんと北原里英ちゃんの3人でカラオケ」「昨晩はみんなで打ち上げをして、あっちゃんと2人で乾杯した」「(新たな道へ進む気持ちは? と聞かれ)AKBに全力を注ぐという覚悟を決めました」とホンネを明かした。

    これを聞いた小倉智昭は、「卒業はないってことだよね」と淡白なコメントで話を振りはじめる。田中雅子は、「相撲のタニマチみたい。日本人のDNAをくすぐるのかな」と経営コンサルタントらしい分析。文芸評論家の福田和也は、「小倉さんと同じ気持ちです」と苦笑い。そういえば小倉は番組のオープニングで「こんなこと言うとフジテレビに怒られるけど、バレーボールを見ながら合い間に(AKB)を見るといつも泣いてましたよ」と吐き捨てていた。

    一方、【スッキリ】は、“AKB通"として山里亮太が解説。しかし、上位5位までの予想を全て外していたため、「全ハズシ~」と加藤浩次にイジられる。気を取り直して話し始めたが、「世代交代はなかった」「今までより感謝の言葉が多く、成長を感じた」などとフツーのコメントばかり。さらに、コーナーの締めくくりでも、加藤から「気持ちはももいろクローバーにいってる山ちゃんの解説でした~」と言われる始末。「はい、燃えた~(ネット炎上)」という山里の声が響き渡った。

    ●「AKB48指原莉乃の地元大分でも総選挙。さしこが勝った!」【スッキリ】

    指原の故郷・大分市高崎山自然動物園で2頭の子ザルが人気を争う“総選挙"が行われ、指原が命名した「さしこちゃん」が勝利した。これを見た加藤浩次は、「2頭じゃなくて、200頭くらいに増やして欲しい」と苦笑い。そこに、「そのくらいの数だと、優勝したら泣くんですよ」とテリー伊藤がかぶせる。さらに、笑いながら「たぶんキャバクラでも総選挙やってますよ」と話すと、加藤が「毎月やってる!」と爆笑。この話題でよくぞ盛り上げた。

    ●「AKB総選挙、心に響く“敗者の言葉"」【スッキリ】

    この日は順位発表後のスピーチに注目。「潰すつもりで来て」の篠田麻里子、「私もイチオシにしてください」の小嶋陽菜、「私の居場所はここにはないんじゃないか」の板野友美、「悔しい気持ちを持って1年進むべきだと思う」の高城亜樹らを“敗者"と位置づけてクローズアップした。

    番組は、なぜ彼女たちのスピーチが響くのかを分析。その理由は、“アイドルの悔しがる姿が新鮮だから"として、大竹真リポーターが、「聖子さん、明菜さん、キョンキョンが負けて悔しがる姿は見たことがありませんよね?」と力説した。なぜかたとえが全て80's……。

    これを受けたテリー伊藤が、「コメントがギリギリ。倒れそうな思いの中で頑張ってる。一般の人も自分たちと同じだと思うから響く」とマシンガンコメント。さらに、「人生の哲学になっている」と絶賛した。そこに、「いろいろな人が語るほど、神格化されていく気がする」と苦笑いでクギを刺す加藤浩次。うまくバランスを取ってコーナーを終えた。

    生中継をフジテレビに奪われたせいか、総選挙の話題に一切ふれなかったが、終わったら露出しまくりの日テレ。「もともとAKBを推してきたのはウチ」という自負が強いのだ。

    小嶋陽菜(6位→7位)

    篠田麻里子(4位→5位)

    板野友美(8位→8位)

    ●「由紀さおり、歌に込めた日本語への情熱」【バード】

    アルバム『1969』が海外22カ国で発売され、全米『iTunes』jazz部門1位を記録し、海外ツアーも大成功。特筆すべきは、アルバムの歌詞を全て日本語にしたことで、その理由は、「日本語の奥深さを発信していきたいから」という。

    称賛ムードの中、コメントを求められた長嶋一茂が、「小学校のときドリフターズに出てたことを思い出した。そのときより素晴らしい」と真顔で語り、空気が一変。これはボケなのか!? そこに、「僕もコントをガンガンやってくれる楽しい人のイメージ」と羽鳥がかぶせてしまった。せめて「紅白で童謡を歌ってる」くらい言えないのか。持ち上げるフリしてけっこう失礼だ。最後も、赤江珠緒の「“ル"しか言ってないのに、世界中の人を感動させるのはスゴイ」と微妙なホメ方で終了。どれもコメントがペラペラだ。


    今週の芸能ニュースは、予想通りほぼAKB一色。熱愛スクープや結婚or離婚発表などは回避され、新商品のPRイベントすら少なかった。総選挙の地上波生中継は、視聴率平均18.7%、最高28.0%と大成功。AKBはテレビで失敗続きだったが、持ち味のライブ感と一生懸命さを推し出した演出で結果を出した。 さらなるイメージアップは確実で、モデル、CMタレント、女優、グラドル、バラドル、お天気キャスターと広がる一方の活動範囲は、どこまでいくのか。ただ、活躍すればするほど、不安や誘惑は増えるもの。プライベートでは男性と話すことすらままならない彼女たちの覚悟と忍耐力が試される。

    きむら・たかし

    コラムニスト、芸能・テレビ評論家、タレントインタビュアー。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超える重度のウォッチャーであり、雑誌やウェブにコラムを提供するほか、業界通として『芸能★BANG!』(日テレ系)などに出演。取材歴1000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、著書は『トップ・インタビュアーの聴き技84』など
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