<2006年10月=東スポ携帯サイトより>
今、まるで脅迫の如く盛んにテレビ、家電業界で叫ばれていることに「2011年7月24日までに地上波テレビの現行放送は終わります」というのがある。つまり、それまでに地上波デジタル対応のテレビを購入しておかないと、テレビが観られないというワケ。
「こりゃ大変」と5年以内のテレビの買い替えを検討するのは当然として、そこで興味を覚えてしまうのは「じゃあテレビ(地上波アナログ放送)の電波が断たれる最期の瞬間は、一体どのようになるのか?」という疑問だ。それまでに無事に買い替えを完了させ、旧型テレビを下取りに出してしまうと、自動的に長年慣れ親しんだテレビの「断末魔の瞬間」を見逃してしまうことになる(中にはアナログ放送も併用して見られる機種もあるが…)。
全局が「いっせーのせっ」で一斉に電波を止めてしまうのか? それとも局ごとに時間差が生じるのか? いきなり画面が砂嵐になるのか? 画面中央にフェードアウトして真っ暗になるのか? 局ごとに違いがあるならNHKはやはり日の丸の映像なのか? とか5年後に向けて想像…いや、くだらぬ妄想は膨らむばかりだ。
原点回帰で放映開始当初や黎明期の映像を流して終わるのも風情があってよろしい。NHKや日テレなら力道山の空手チョップ炸裂と同時とか、TBSなら「8時だヨ!」とか「おかみさ~ん、時間ですよ!」の掛け声とともに終了。フジテレビなら少年ジェット(実はフジの開局記念番組だったりする)が出てきて「ウ~ヤ~ターッ!」と叫んだ瞬間にプチッと電波が途切れるってな仕掛けだ。
2011年7月25日以降もお楽しみは尽きない。古いテレビに執着した連中が「夜中にテレビ東京をつけたら突然、勝抜き腕相撲が始まった」とか「深夜○時に古いテレビのスイッチを入れたら霊が…」「はりつけとなったモルモット小父さん(稲川淳二)がついに息絶えていた…」などと妙な噂話が流れ出すに決まっている。
用済みとなった旧型テレビは都市伝説の格好の素材として〝リサイクル〝されることだろう。
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