<2006年10月=東スポ携帯サイトより>
春ごろ、中日ドラゴンズ関連の楽曲をこれでもかと2枚のCD(まさに中日ドラゴンズ!)に詰め込んだ『昇竜魂』なるアルバムを購入した。別に中日ファンではないのだが、あの名曲「燃えよドラゴンズ!」の歴代各バージョンが一気に揃うという妙な誘惑に負けて購入してしまった。
この曲は中日が川上巨人のV10を阻止して見事に優勝した昭和49年に製作。作詞作曲は、この1年後に「タイムボカン」の作詞作曲、歌唱で一躍メジャーになる山本正之。歌うは中日OBの板東英二だ(しかし、このイントロは聴けば聴くほど月光仮面の主題歌にソックリだ…)。
以降、元・脱線トリオの南利明(「ハヤシもあるでよ~」のCMや『幽霊城のドボチョン一家』のドラキュラ役吹き替えでも有名)やロイヤル・ナイツ(この方々もタイムボカンのエンディングを歌っている)、山本正之本人、たいらいさお、久野誠、舟木一夫、水木一郎らが歌い継いでいる。
打順ごとに選手名を織り込んでいるのが売り。その分、毎年歌詞の修正に追われることにもなるが、それがリニューアルを続け新鮮さを保ち続けている秘訣なのだ。
ちなみに第1作の昭和49年版のオーダー&結果は①高木(塁に出て)②谷木(送りバント)③井上(タイムリー)④マーチン(ホームラン)⑤矢沢(クリーンヒット)⑥木俣(流し打ち)⑦島谷(ヒットエンドラン)⑧広瀬(スクイズバント)で以降は星野仙一以下のピッチャーやコーチ陣、与那嶺監督らの名前が並ぶ。
平成3年に企画モノとして発売された「往年の名選手編」では何と4番の西沢から8番の木俣まで5人が連続ホームラン。強すぎ!。宇野の落球とか、審判を殴る星野仙一、ついでに星一徹コーチやオズマ、大砲万作らなども歌詞に織り込んで欲しいモノだがそれはなし。
今年のセ・リーグは中日の優勝で幕を閉じたが、祝福ムードの勢いで2007年度版には落合監督だけでなく信子夫人や長男・福嗣クンまでもが歌詞に登場しそうで怖い…。
この曲が誕生した昭和49年頃は日本中に「アチョー!」と怪鳥音が響き渡ったブルース・リーの大ブームの真っ只中。この曲名自体が「燃えよドラゴン」のパロディだったと最近になって気がついた。