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経常収支 14か月連続で減少
6月8日 9時15分

ことし4月の日本の経常収支は、ヨーロッパの信用不安による世界的な景気の減速で輸出が伸び悩み、貿易収支が赤字に転じたことなどから、14か月連続で減少しました。

財務省が発表したことし4月の国際収支の速報によりますと、輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」は去年の同じ月より519億円減少し、4639億円の赤字となりました。
貿易収支が赤字になるのは3か月ぶりです。
これは、ヨーロッパの信用不安による世界的な景気の減速で輸出が伸び悩んだことに加え、火力発電所用の液化天然ガスの輸入の増加や原油価格の高止まりで輸入が増えたことなどによるものです。
一方、海外への投資による収益や配当のやりとりを示す「所得収支」は7.4%増えて1兆3980億円の黒字になりました。
この結果、貿易収支と所得収支などを合わせた「経常収支」は3338億円の黒字となったものの、黒字幅は21.2%縮小し、東日本大震災が発生した去年3月以降、14か月連続で減少しました。
財務省は、「輸出が震災直後の落ち込みから十分に回復していないことが経常収支が減少した大きな要因の1つだ。先行きについてもヨーロッパの信用不安や円高などの影響が懸念される」と話しています。

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