記者の目:内部被ばく量のデータ=斗ケ沢秀俊 

毎日新聞 2012年06月08日 00時41分

 東京大大学院理学系研究科の早野龍五教授は「測って結果を公表することが重要」との考えから、昨年9月に「給食まるごとミキサー検査」を提案した。各地でこれが採用され、今年度からは福島県内の全市町村が検査している。南相馬市のWBC検査にも協力している早野さんは測定結果について「内部被ばくが検出されるのは昨年3月に吸入した方が大半で、被ばく量は順調に減っている。現在、食事や吸入により内部被ばくしている人は少ない。調査結果を総合すると、チェルノブイリ周辺地域に比べて、内部被ばく量ははるかに少なく、健康リスクは小さい。測定で比較的高かった人の被ばく量を下げる個別対策が今後の課題となる」と指摘する。

 原発反対を訴えるために、被ばくの健康影響を過大に言う人が少なくない。私は本欄などで脱原発と核燃料サイクル反対を主張してきた。原発への態度と放射線影響の評価は分けて考えなければならない。データから判断すると、健康影響が出るレベルの被ばく量ではないことは明らかだと私は考える。(編集編成局)

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