東日本大震災:がれき受け入れ 知事、5市の視察批判 放射性物質適性管理求め、要請書を再送付 /新潟
毎日新聞 2012年06月07日 地方版
東日本大震災の被災地のがれき受け入れを表明している5市が5日にがれき搬出元の岩手県大槌町を視察したことについて、泉田裕彦知事は6日の記者会見で「何をしに行ったのか意味が分からない」と批判した。さらに「見学して安全性をアピールしたいなら行き先は原子力発電所。原発を見学し『低レベル放射性廃棄物をどう封じ込めるか勉強してきたので大丈夫です』と説明するなら分かるが」と皮肉を込めた。
県は4月26日に5市に対して、焼却灰の保管などを十分検討する必要があるとして要請書を送っているが、6日、再度5市に対して放射性物質管理について「原発内と同様の管理をすべきだ」として適切な対応を求める要請書を送付した。
要請書では、国が原発の外での放射性廃棄物の取り扱い基準を緩和し、環境への放射性物質拡散などのリスクを高めていると指摘。放射性物質の封じ込めの手法が確立されている原発内と同じ方法で管理すべきだとした上で各市での取り組み状況に関する情報提供を求めた。【川畑さおり】