記者の目:内部被ばく量のデータ=斗ケ沢秀俊 

毎日新聞 2012年06月08日 00時41分

 東京電力福島第1原発事故から1年3カ月。今なお福島県内だけでなく首都圏でも放射線、放射性物質による健康影響、特に内部被ばくを心配する人が少なくない。しかし、さまざまな調査により内部被ばくは健康に影響を及ぼすレベルよりも十分に低いことが分かってきた。不安を抱いている人は、まずこれらのデータに目を向けてほしい。

 「福島県から避難すべきですか」「料理に水道水を使うと危険ですか」「今年の夏は子どもを半そで、短パンで登校させても大丈夫ですか」

 福島県郡山市の佐藤塾副塾長、佐藤順一さんはこの1年間で約10回、県内で「放射能について学ぼう」と題した講演をした。今年4月の講演前に集めた質問用紙にはこうした質問が並んでいた。住民の根強い不安を物語っている。

 立教大大学院理学修士で放射線に詳しい佐藤さんは事故後、生徒や保護者から「ここに住んでいてよいのか」などと聞かれ、自分で資料を作成して説明した。講演では外部被ばくと内部被ばく、被ばく量の基準、旧ソ連・チェルノブイリ原発事故との比較などについて、イラストや表のスライドを見せながら話す。結論は「普通に暮らしていて害が出ることはありません」。講演後は「話を聞いて安心しました」「郡山市に住んでいる先生の話なので心に響きました」などの感想が寄せられた。佐藤さんは「メディアでは危険をあおる情報が多く出ているため今も不安を抱いている人が多い」と語る。

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