ハローワーク:区役所への窓口開設、労働局と合意−−広島市 /広島
毎日新聞 2012年06月06日 地方版
広島市の松井一実市長は、ハローワークの窓口の区役所への開設で、広島労働局と合意に至ったことを明らかにした。来年1月から、南区役所と佐伯区役所に労働局職員が常駐し、生活保護受給者などに限り、就職先の紹介をする。
同市は、生活保護受給者への就労相談の機会を増やすため、区役所にハローワーク業務の窓口を設ける協議を労働局と進めていた。両区役所に開設される窓口では、労働局とオンラインで結ばれた求人情報端末を設置。今年7月からは臨時窓口を開き、労働局職員が両区役所を巡回する。人口規模やハローワークからの距離などを考慮し、2区役所への設置を決めた。
旧労働省出身の松井市長は窓口の拡大方針を示しており、来年度以降に全区役所での窓口設置と、雇用保険の給付開始も目指している。松井市長は「ワークライフバランスの狙いの一助になると確信している」などと話した。
一方、市と労働局は権限委譲を巡り対立しており、労働局側は今回の合意について「権限委譲が前提ではない」としている。【中里顕、寺岡俊】