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“魚を毎日1匹”肝臓がんリスク低下
6月7日 13時9分

“魚を毎日1匹”肝臓がんリスク低下
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サンマなどの魚を毎日1匹食べる人は、1週間に1匹しか食べない人に比べ肝臓がんになるリスクが3分の1程度低くなるという研究結果を国立がん研究センターなどの研究班がまとめました。

研究班は、全国の45歳から74歳の男女およそ9万人に食生活を尋ね、その後、11年間追跡しました。
そして、サンマなど「不飽和脂肪酸」が豊富な魚を食べる量が多い順に、5つのグループに分け、肝臓がんと診断された人の割合に違いがあるか分析しました。
その結果、肝臓がんになるリスクは、最も摂取量が多いグループで、最も少ないグループの0.64倍と、3分の1程度低くなっていました。
また、肝臓がんの原因となるB型やC型の肝炎ウイルスに感染している人に限ってみた場合でも、魚を食べる量が最も多いグループはリスクが低くなる傾向が見られました。
DHAやEPAといった不飽和脂肪酸は、サンマのほかアジやサケ、タイなどの脂肪に含まれ、最も摂取量が多いグループはサンマなどの中型の魚を毎日1匹、最も少ないグループは1週間に1匹程度食べていた計算になるということです。
分析を行った国立がん研究センターの澤田典絵研究員は「魚の不飽和脂肪酸には炎症を抑える作用などがあり、慢性肝炎を経て発症する肝臓がんのリスクを下げたのではないか。サプリメントで摂取しても同じことが言えるかどうか、今回の研究では分からない」と話しています。

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