'12/6/8
漏水多発で旧町の水道管点検
呉市は本年度、合併町の水道管の老朽化診断を始める。これまでは建設年が古い旧市域の更新に重点を置いて取り組んできたが、合併町でも漏水事故などが多発。合併後10年をめどに予定していた更新計画を前倒しする。
同市の水道管の総延長は約1400キロで、そのうち合併町は約500キロ。配水池近くの重要地点や塩水の影響などを受けやすい海岸線沿いに水道管が埋まる約50カ所を試掘。管の状態や周辺土壌などを調査する。本年度当初予算に調査費用など約1億円を計上した。
合併町の水道は、1918年に市民向けの給水を始めた旧市域に比べ、いずれも戦後に事業を開始。最も新しい旧倉橋町では79年にようやく始まった。
そのため市は旧市域の管の更新を優先し、2000年度から事業着手。1960年以前に埋設され、鉛の接合部がもろい管約200キロを2016年度までに更新する予定だ。
だが、ここ数年は島などの合併町でも漏水や断水事故が頻発。昨年度の断水事故47件のうち、16件が合併町で起きたことなどを踏まえ、市は合併町の管の老朽化診断を決めた。