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(23.6.14) NHK あなたの寿命は延ばせる 発見長寿遺伝子サーチュイン

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 最近はひどい老化現象に悩まされている。頭がはげたのはすでにずっと前からだが、最近はひどい物忘れが始まった。私は日常的に紅茶を飲むためお湯を沸かすのだが、このお湯を沸かしたことをほとんど忘れてしまう。

 何気なく台所を見てみると空になった鍋があり、ガスコンロに警告ランプがついている。私の家で使用しているガスコンロには空炊防止装置がついていて、空炊きになると自然に火が消えるので火事にはならないが、毎度のことで自分でもあきれてしまった。
なぜ3分程度時間がたつと前のことを忘れてしまうのだ」ほとんど鶏と同じだ。

 物忘れだけならまだ我慢ができるが意欲が低下している。何をするにも億劫になってしまい毎日の清掃活動ブログ製作JOGもよほど気合を入れないとできない。
しばらく前までは雨が降ろうが雪が降ろうが清掃活動に出かけていたが、最近は雨が降ればすっかり気持ちがなえて家で寝転がっている。

 JOGなども萩往還250kmを走った後は気持ちが乗らずそれでも毎日走るようにしているものの途中で歩き出すことが多い。
ああ、やだ、なんで走らなければならないんだ」なんて気持ちだ。

 腹を見ると脂肪が薄っすらとたまりだしてきている。私は中学生の頃から運動を絶やさなかったので体型がその頃とまったく変わらなかったのに、腹に脂肪がたまるなど信じられない現象だ。
俺もとうとう老化が始まったか、これも人生なのか」ため息をついていた。

 しかし昨日(12日)驚くべきテレビを見てしまった。NHKが放送した「あなたの寿命は延ばせる 発見長寿遺伝子」と言う番組で、そこでは老化を防ぐ遺伝子がついに発見され、その遺伝子を活性化すれば100歳まで老化せずに生存可能だと言う。
ほんとかい?????」目が点になった。

 この老化を防ぐ遺伝子はサーチュインといい、普段は眠っている遺伝子なのだそうだ。
この眠っている遺伝子を活性化すれば老化が防ぐことができ、番組ではアメリカのウィスコンシン大学の実験で「老化ざる」と「老化せざる」の二匹の猿の約20年間に及ぶ比較実験の結果を紹介していた。
両方とも24歳のアカゲザルで一方は私のようにはげていて皮膚がたるんでおり、他方は若さみなぎる猿だった。
若者と爺さんというくらい見た目は違っている。

この猿の違いは餌の与え方にあり、一方は十分な餌を、他方は30%ほど餌の量を減らして与え続けた」のだと言う。
日本のことわざに「腹八分目」という言葉があるがそれと同じで食料が十分でないほど長生きするのだそうだ。

 学者の説明では人類を含め生物は進化の過程で何度も飢餓状態に遭遇し、そうした条件下でも生きながらえるように飢餓遺伝子を体内に取り込んだのだそうだ。これは食料が不足すると活動し、体内にたまった老廃物を掃除してくれる。

 番組では老化の最大の原因はミトコンドリアの老化と免疫細胞の老化で、これを防げば老化の進行を遅らすことができるのだと説明していた。
ミトコンドリアは細胞のエネルギー工場なのだが、老化が始まると活性酸素を放出してしまい、この活性酸素が他の細胞を傷つけて老化が進むと言う。
しみやしわや血管の老化の主要な原因で有る活性酸素をこのサーチュインはサーチュイン酵素を出して消してくれるのだと言う。

 一方免疫細胞は通常は病原菌を攻撃するのだが、年を取ると敵と味方が分からなくなって、めったやたらと攻撃が始まって特に血管を攻撃して老化を早めるのだそうだ。
ここでもサーチュイン酵素が免疫細胞をおとなしくさせる効果があり、老化を防げるという。

 私にはミトコンドリアと免疫細胞の若返りのメカニズムは今一理解しがたかったが、今井博士のサーチュイン遺伝子は飢餓遺伝子だと言う説明はよく理解できた。
私のイメージでは体内の老廃物と言えども栄養源だから、飢餓状態ではこうした不要な栄養源を食料にすることによって生き延びることになり、血管にたまっていたコレステロールなんかがすっかり掃除されてもとの若々しい血管になるのだと理解した。

そうか、飢餓こそが若々しい体力の源泉か
もっとも本当の飢餓になってしまえば今度は血管そのものを維持することができなくなるのだから、程度問題でそれが約20%から30%程度の節食と言うことのようだ。

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 なにかこの番組を見てすっかり気持ちがハイになった。
かつて私が45歳頃から55歳頃までの10年間、食事を1食に減らしていたことがある。
目的はフルマラソンで記録を向上させるためで、当時の理論で「体重を1kg落とせばフルマラソンの記録は3分短縮する」と言うのがあった。
私は当時記録の伸び悩みに悩んでいたため、この理論に飛びついた。走るより体重を落とすほうがらくだと思ったからだ。
夕方頃になると飢餓状態になったが、それでも我慢していたものだ。
そうか、あの頃の1食主義は老化予防の実験でもあったんだ・・・・・・・・・

 今の私の希望はできるだけ長くフルマラソンを走ることだが、この番組をみてその展望が開ける思いがした。
なんとか節食を続けて100歳でフルマラソンの世界新記録を立てよう」なんて気持ちだ(この番組の導入部で100歳の宮崎さんが100mで年齢別世界新記録を達成した映像が紹介された)。

 なお番組ではこの節食方法に耐えられない人のためにアメリカではサーチュイン酵素を活性化させる方法を紹介していた。その名前はレスベラトロールといって、アメリカではサプリメントとして広く販売されていると言う。
アメリカでは節食よりもこちらの方に人気があって、「いくら食べてもレスベラトロールを飲めばいいのよ」なんて番組に登場した女性が言っていた。
しかし番組ではサーチュイン酵素は1回しか効果がないので、それを再利用できる薬がレスベラトロールだといっていたので、そもそも飽食でサーチュイン酵素が出なければ薬は何の役にもたたないはずだ。

注)医薬品メーカーはレスベラトロールを使用した薬品の開発にしのぎを削っているが、現状では薬品として売られていない。販売されているのは効果が明確でないレスベラトールを含んだサプリメント。

 やはり節食をすることでサーチュイン遺伝子をONにし、サーチュイン酵素を出して、酵素をレスベラトロールを利用して何回も再利用するというのが結論のようだ。

注)最近NHKが放送したためしてガッテンの老化防止法は糖化の予防だった。何かいろいろな方法があるようだが、おそらく老化の原因がさまざまだからだろう。
http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/nhk/index.html

 

 

 

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健康 老化対策」カテゴリの記事

コメント

レスベラトロールというのは薬の名前ではありませんよ…

(山崎)ご指摘ありがとうございました。現在販売されているのはサプリメントであることを文章中に記載しました。

投稿: B | 2011年7月 2日 (土) 19時33分

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