暴力団組員であることを隠して生活保護費を受給したとして、兵庫県警暴力団対策課と東灘署は７日、詐欺の疑いで尼崎市南武庫之荘、指定暴力団山口組系組員、李満燦容疑者（３５）を逮捕した。

　逮捕容疑は２０１１年６月、組員であることを隠して尼崎市福祉事務所に生活保護を申請し、同月から翌１２年３月まで１０回にわたって計約１５５万円をだまし取った疑い。

　同市は生活保護申請書に暴力団排除条項を設けているが、李容疑者は「組員ではない」としていた。同署によると「申請時は組員ではなかった」と供述しているという。

　同署によると、李容疑者は「病気のため、仕事ができないので生活保護を受けたい」と申請し、毎月約１１〜２０万円を受け取っていたという。

　尼崎市によると、李容疑者が申請に訪れた昨年６月、同福祉事務所は県警に同容疑者が組員かどうかを照会。県警によると、当時は組員と把握していなかったが、その後組員に復帰していることが分かったという。県警は、脱退は“偽装”だった疑いもあるとみて調べを進める。

(2012/06/07 22:32)