ZENSHIN 2012/05/28(No2537 p06)

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週刊『前進』(2537号1面1)(2012/05/28 )

 6・10大結集の力で10・1へ

 JR外注化阻止、非正規職撤廃、国労再生へ国鉄全国運動発展を

 全原発廃炉!7・16反原発に立とう

 八尾北医療センター明け渡し裁判で全面勝訴

(写真 “裁判員制度の息の根を止めよう” 各地の会と裁判員候補者が登壇、高山俊吉さんが行動提起【5月21日 日比谷公会堂】=記事5面)

 動労千葉は、佐倉運輸区が開設された5月19日、佐倉に強制配転された全運転士がストライキに決起し、その中で佐倉支部の結成大会をかちとった。「全員が活動家となり、佐倉運輸区での職場支配権を握って動労千葉最強の支部をつくる」という戦闘宣言を発し、渡辺新支部長を先頭に抗議行動に立ち、新庁舎を包囲して、怒りのシュプレヒコールをJR資本にたたきつけた。昨年6月提案以来の基地統廃合との闘い、さらに5カ月におよぶ線見訓練拒否の指名ストを闘いぬいて、今ここに組織破壊攻撃を打ち破り、団結をより強化して勝利したのである。動労千葉はこの新たな闘争体制のもと、10・1外注化阻止と組織拡大に向けた新たな決戦へ力強く突入する。6・10国鉄全国運動大集会の爆発的成功へ進撃しよう。
(写真 「強制配転を絶対に許さないぞ!」。ストライキに決起した佐倉支部組合員を先頭にJR佐倉駅北口に建設された佐倉運輸区庁舎に対して怒りのシュプレヒコール【5月19日 千葉県佐倉市】)

 夏の過程が勝負の時だ

 この過程で重大な事実が明らかになった。検修・構内業務全面外注化の4月1日実施を粉砕された当局が、東労組と結託して今秋10月1日の実施強行を目指して動きを強めているというのだ。
 JR東労組が行った「『グループ会社と一体となった業務体制のさらなる推進』に関する『組合案』実現を求める」という交渉(全面外注化を推進するための組合提案とその交渉だ!)において、会社側は「10月1日に実施したい」と回答し、東労組はなんと「地方で必要な議論を行うことを確認」してそれを受け入れたのである。東労組はこれを、「グループ会社においてプロパーを採用・育成することを確認」したと成果として誇り、出向者に2千円の手当を出して「協力する社員に報いるべきだ」などと哀願している。
 これに対して動労千葉の田中康宏委員長は「この夏が勝負だ」と宣言し10・1外注化阻止の新たな決戦への檄(げき)を飛ばした。国鉄闘争全国運動の6・10大集会は10・1外注化阻止と非正規職撤廃、新自由主義に対決する労働運動の復権をかけた闘いの全国総決起集会として、決定的な位置をもつに至った。東京・文京シビックホールを埋める大結集を絶対に実現しよう。
 労働者階級と革共同は、この1〜4月の「大恐慌と3・11(大震災と福島原発事故)」に対する闘いにおいて、新自由主義の本質をあらためて深くつかみ直し、労働運動の力で新自由主義を打倒し勝利できる確信を打ち固めた。新自由主義と闘う道は何よりも労働組合をよみがえらせることにある。新自由主義とは、帝国主義の最末期の絶望的攻撃であり、労働者階級の団結と労働組合を徹底的に解体する攻撃である。これと総力で闘ったのが80年代の国鉄分割・民営化阻止決戦だ。
 この分割・民営化攻撃と25年間、非和解的に原則的に闘ってきた動労千葉は、現在、外注化阻止・非正規職撤廃・偽装請負弾劾の先頭に立って日本労働運動全体を牽引(けんいん)している。4・1外注化阻止の地平は実に巨大だった。その上でJR資本とそれに全面屈服するJR東労組の10・1外注化策動との新たな決戦へ全面的に決起しようとしているのだ。
 昨年の〈3・11〉は、労働組合の復権と職場での原則的・全面的な闘いなしに労働者階級が生きていけない現実を突きつけた。動労千葉に続く革命的な拠点建設が死活的に必要だ。動労千葉が数十人の活動家集団を形成して資本と日常不断に闘っているように、職場に闘う活動家集団をつくり出すこと、そのために労働運動・労働組合の全体に責任をとる「責任勢力派」に飛躍することが求められている。
 それを可能にするのが国鉄闘争全国運動だ。新自由主義と対決し、今日の大恐慌情勢と労働運動の鋭い現状認識を踏まえつつ、闘う労働組合・労働運動を復権する闘いだ。6・10大集会で国鉄闘争全国運動の大発展を切り開き、10・1外注化阻止の勝利の展望を打ち立てよう。

 橋下反革命と闘い勝つ

 10年4・9政治和解の反革命をもって1047名解雇撤回闘争を裏切り、最後的に投げ捨てた国労本部は今、90年4月の国鉄清算事業団による1047名の解雇の時点から被解雇者の闘争団員は組合員資格を失っていたかのように言い出し、国労の歴史をも偽造しながら新たな許し難い攻撃に踏み込んでいる。
 そして国労を連合に合流させ、連合の最先兵となって、国労を始めすべての労働組合を変質・解体し、労働者の解雇撤回闘争への決起を圧殺しようとしているのだ。だがこれに対して国労組合員の深部から必ず怒りの決起が起こるし、すでに起こりつつある。国労本部の連合化路線を粉砕し、闘う国労を復権・再生する力こそ国鉄闘争全国運動だ。6・10集会の圧倒的成功をかちとり、6月代議員選挙−7月国労大会決戦へ突き進もう。
 4・9反革命の核心は、今後二度と解雇撤回は闘わないし、闘わせないということにある。それは労働者の団結と労働組合の徹底的な解体にまで行き着く。その最先端の攻撃として、公務員労働者360万人を全員解雇して非正規職化し、団結もずたずたに破壊する大阪維新の会・橋下反革命がある。
 労組破壊、首切り自由、特区=更地化、道州制導入、改憲を叫ぶ橋下は、脱落日帝の新自由主義攻撃の最後の最悪の先兵だ。7月末の策定を狙う「市政改革プラン」の「素案」は、市の106事業を廃止・縮小し、総額486億円の歳出削減を強行し、労働者とその家族の生活を徹底破壊する内容だ。
 橋下反革命は凶暴きわまりないが、本質は脆弱(ぜいじゃく)で、労働者の階級的団結の力で激突すれば、破綻は不可避である。5月24日、大阪地裁での八尾北医療センター明け渡し裁判第一審判決で、八尾北医療センター側が全面勝訴した。これは橋下の更地化攻撃への怒りの爆発と、何よりも「団結の勝利」である(詳報次号)。橋下はすでに「労組アンケート」や「家庭教育支援条例案」の問題でも、ぶざまな破産をさらし、墓穴を掘っている。
 6・10大結集を橋下反革命との全面対決としても闘い、大阪現地での橋下打倒の今秋大決戦に向かって突き進もう。

 再稼働阻止へ労組軸に

 さらに6・10大集会は、3・11福島県民大集会−5・5「稼働原発ゼロ」の地平から、被災地・福島との団結をいよいよ強く打ち固め、政府・電力資本による大飯原発3、4号機再稼働へのあがきを粉砕し、全原発廃炉へと突き進んでいく闘いだ。昨年の3・11以降、反原発闘争の根幹で闘いを推進し、先頭で牽引してきたのは、何よりも労働組合だった。
 とりわけ3・11郡山での闘いを質・量ともに大爆発させた力は、福島県教組の労働者とともに、国労郡山工場支部の決起と闘いだった。国鉄闘争全国運動の昨年6・5大集会がその後の闘いに決定的な位置をもった以上に、今年の6・10集会は決定的だ。残る2週間の闘いで昨年を上回る大結集を実現しよう。
 東電が約1・8bと推定していた福島第一原発1号機の格納容器内の水位は、わずか40aしかないことが明らかになった。毎時6dもの冷却水を注いでいるのに、ほとんどが漏れている。また2号機は60aしかないことがすでに実測されている。
 地震動と津波で破壊された福島第一原発は、今現在も膨大な放射能をまき散らし、大気と大地と海を汚染し、労働者人民に被曝を強制し続けている。原発で作業に携わっている労働者は、大量被曝によりどんどん人手が足りなくなっている。低線量被曝・内部被曝や放射能汚染がれきの拡散・広域処理との闘いもいよいよ死活的で、決定的になっている。
 フクシマの怒りとさらに固く結び、6・10大結集をかちとり、7・16代々木公園での反原発10万人大集会へと決起していこう。
 6・10大結集の組織化の決定的な武器として、動労千葉物販、国労原告団物販に取り組もう。国鉄闘争全国運動の2千会員、「共に闘う国労の会」の300会員の獲得・組織化に向け、職場と地区で決起しよう。
 この6・10への闘いと一体のものとして、青年・学生の未来をかけ、京都大学同学会(学生自治会)の大衆的再建、闘う権力樹立へ、万全の体制と決意をもって闘いぬこう。

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週刊『前進』(2537号1面3)(2012/05/28 )

前進速報版から 前進速報版から

▼八尾北裁判で勝利判決▼福島で自治労中央委▼支援する会・北陸が総会▼国鉄全国運動・東部の会が集会▼秋田で再稼働阻止へデモ

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週刊『前進』(2537号2面1)(2012/05/28 )

 6・10うち抜き7月国労大会決戦へ

 外注化阻止貫き労働運動再生を

 JR連合との合流たくらむ国労本部を今こそ打ち倒せ

 革共同国鉄委員会

 国鉄闘争全国運動の6・10集会は目前に迫った。国鉄決戦はこの夏から秋に向けてさらに重大な攻防に入る。JR東日本は4月1日実施を阻止された検修・構内業務の外注化を10月1日に強行する構えでいる。外注化こそ圧倒的な労働者を非正規職化するための新自由主義の基軸的な攻撃だ。6・10はこの攻撃と全面的に対決する決戦陣形を打ち固めるための重大な集会になった。この攻防を闘いぬき、国労本部打倒の7月国労大会決戦に上り詰めよう。

 新自由主義と全面的に対決して勝利を開いてきた地平

 3・11の現実に真っ向から対峙してきた国鉄闘争全国運動は、国鉄闘争と反原発闘争を完全にひとつのものとし、「国鉄闘争の火を消すな」から「国鉄闘争の力で新自由主義にとどめを刺せ」へと飛躍する巨大な地平を実現してきた。
 3・11福島県民大集会に至る国労郡山工場支部の闘いは重大な教訓に満ちている。この闘いを先頭で担った仲間は、「一昨年の4・9政治和解以降、社民党や共産党支持の人たちとの間で対立と不団結があったことは否めない。しかし震災と原発事故の中で、労働組合としての団結が問われていることを痛感し、そのためには執行部が一つの方向に向かわなくては、との決断が自分の中に問われ、そしてそれを実践に移した時、分かったことは、実は彼らも同じことを考えていたということだった。支部の指導部が一つの方向に向かったことが、組合員の5割動員につながった」とその闘いを総括している。
 原発事故と高放射能汚染という福島の現実の中で、階級的立場を真っ向から主張し実践することが、従来の党派関係を突き破り、組合の強固な団結をつくりだしたのだ。
 われわれはまた、尼崎現地闘争で「国鉄分割・民営化にわれわれの側から決着をつける時代が来た」と宣言した。それは、道州制−民営化や外注化・非正規化との闘い、反原発闘争などを自らの職場における闘いとして貫くということだ。

 10・1外注化を絶対に阻もう

 動労千葉は佐倉運輸区開業に対し5月19日、ストライキに決起し、佐倉支部を結成した。
 他方JR東日本は、東労組が検修外注化提案の丸のみ妥結を意図してペテン的な「組合案」を出したことをテコに、外注化の10月1日実施を公然と打ち出した。新人事・賃金制度の導入やグリーンスタッフ(契約社員)の雇い止め、駅業務の全面外注化に続く決定的な踏み込みだ。
 JR西日本も、尼崎事故の最高責任者だった山崎正夫元社長を「安全研究所」の技術顧問に就任させると発表した。山崎無罪判決をテコに尼崎事故を徹底的に居直りつつ、大合理化に突き進もうというのだ。これに対してわれわれは、尼崎事故の犠牲者や国鉄分割・民営化によって殺された仲間、首を切られた仲間の怒り・悔しさを晴らす徹底的な闘いに立つ。
 JR貨物が打ち出した「経営自立化計画」を巡っては、日貨労(JR総連)と貨物鉄産労(JR連合)がそれぞれに瓦礫(がれき)輸送推進を唱え、JR体制の延命のためには労働者も住民も被曝させて構わないという態度をむき出しにした。
 今やJR資本は電力資本と並び日帝の中枢を形成するに至っている。野田政権は「土光臨調平成版」と称して行政改革懇談会をスタートさせ、そのメンバーにJR東海会長の葛西敬之や日航名誉会長の稲盛和夫、そして連合会長の古賀伸明を加えた。労資が一体となって公務員労働者の全員解雇―非正規職化の攻撃を強行しようというのだ。
 こうした攻撃の先兵に大阪市長・橋下徹がいる。橋下との対決は「公務員労働者=悪玉論」を打ち破る「第2の国鉄分割・民営化絶対反対闘争」と言うべき闘いだ。
 国鉄闘争で体制内指導部がたどった敗北の道を繰り返すのか、国鉄闘争全国運動を基軸に階級的労働運動を復権させ反撃を切り開くのかを巡る鋭い分岐・流動・再編情勢の中で、この闘いは闘われる。

 闘争団から組合員資格奪い資本の手先に転落した本部

 国鉄分割・民営化反対を貫けなかった勢力は野田に屈し「解雇自由」の推進者に転落した。国鉄分割・民営化反対を貫く動労千葉を軸とした国鉄闘争全国運動こそ、公務員労働者を始め全労働者に勝利の道を示すことができる。6・10を橋下打倒の出陣式としよう。
 今や新自由主義は全面的に破産した。徹底的な規制緩和の結果引き起こされた関越自動車道事故の直後に、国交省は旅客機の安全に関する100項目もの規制撤廃方針を打ち出した。日航労働者の解雇を有効とした反動判決と一体で、労働者の階級的団結を破壊するために、安全を切り捨て、労働者の生命を奪い生存を踏みにじる攻撃に乗り出してきたのだ。
 新自由主義に対する労働者階級の反撃は全世界で開始されている。欧州恐慌は〈金融危機→国家財政破綻→政治危機〉が連動する大乱の時代を招き寄せた。欧州全域で反緊縮のデモが巻き起こり、断末魔の新自由主義を労働者の国際連帯で打ち破る時代が到来した。
 稼働原発をゼロにさせた日本の労働者階級の闘いも世界に誇るべきものだ。日本帝国主義の国家戦略を挫折させた力関係は、3・11福島県民大集会で決定づけられた。これを切り開いたのは、福島県教組と並び国労郡山工場支部の闘いだ。国労が動いた時に労働運動全体が動くという戦後労働運動の構造は、今も間違いなく生きている。
 だからこそ敵階級は原発再稼働に向けて反動的凶暴化を募らせつつ、あらためて国労解体に全力を挙げ始めた。その手先へとますます純化しているのが国労本部だ。
 彼らは国労闘争団員の組合員資格奪還訴訟で、「闘争団に結集した組合員……の地位は……雇用の回復ができないことが確定すれば組合員でなくなることが予定されたもの」と言い放った。闘争団員は25年前から本来は組合員ではなかったが、恩恵的に組合員扱いしてきたと言うのだ。
 4・9政治和解の「二度と雇用や不当労働行為を争わない」という条項は「JR及び関連会社に籍のない者は組合員ではない」という組合規約改定に行き着いた。新自由主義の攻撃は、既成の労組幹部が資本の攻撃の推進者となることで貫かれる。国労本部はその役割を自覚的に担っている。
 彼らは7月26、27日の国労全国大会で、JR連合との合流に向けた決定的な転回を遂げようとしている。JR連合は5月18日の「JR連合結成20周年を迎えて」と題したコメントで、「JRからの革マル派追放とJR労働界の一元化を果たすという組織課題を一刻も早く解決し、国を支える基幹インフラであるJRの持続的な発展と役割の発揮へ将来展望を切り開く」と言い立てた。国労本部はこれに呼応し、JR連合との合流へかじを切ろうとしているのだ。
 JR連合とは修善寺大会で国労から逃げ出して除名された連中や、4党合意を推進し破産した末、国労からたたき出された連中だ。その彼らにどうして頭を下げることができるのか。今さらJR連合に行きたいという国労組合員は1人もいない。国労本部の腐敗を全面的に暴露した時、本部への現場組合員の怒りは必ず爆発する。

 青年労働者の組織化を軸に「共に闘う国労の会」建設へ

 われわれは国鉄闘争全国運動をもって職場の課題のすべてを引き受け、党派的大流動に突入した国労を巡る権力闘争に打って出る。もはや本部の屈服を批判しているだけの存在にとどまることはできないのだ。今こそ「共に闘う国労の会」300会員獲得へ全力を挙げよう。その核心は青年労働者の獲得にある。
 「共に闘う国労の会」の目的は、まず何よりも「解雇者を絶対に守りきる」という労働組合の本質に関わる課題を実現することにある。それは4・9政治和解をのりこえる1047名闘争の継続・発展そのものであり、奪われた共同性・階級性を奪還する闘いだ。
 これは、われわれが国労内の責任勢力となる闘いそのものだ。
 大恐慌と大震災情勢のただ中で、われわれは動労千葉・動労水戸(動労総連合)の闘いと連帯し、和解を拒否した国労闘争団の解雇撤回に向けた裁判闘争や物販闘争、国労5・27臨大闘争弾圧被告団の闘い、郡山工場支部を先頭とした被曝労働強制との闘い、偽装請負弾劾・労安法違反告発−検修外注化阻止の闘い、尼崎・羽越・伯備線事故弾劾闘争、国労バッジを巡る闘いなどを貫いてきた。その一つひとつは本来、労働組合が担うべき課題だ。これらをさらに日常不断に推し進め、国労組合員の根源性・戦闘性を心から信頼し、引き出して闘うことが求められている。
 この闘いは、徹底的に青年労働者の立場に身を置くことによって勝利できる。青年にとって頼りになり求められる組合を「共に闘う国労の会」として実現しよう。青年を軸とした拠点職場を打ち立てよう。
 青年労働者は就職前から「スキルを磨け」「エンプロイアビリティ(=雇われる能力)をつけろ」と分断されてきた。非正規職化・半失業を強いられる青年の現実は国鉄分割・民営化が出発点だった。国労本部は、この青年の苦闘に応えるどころか、雇い止めされたグリーンスタッフから平然と組合員資格を奪っている。国労に結集した青年労働者の思いは、「おれが求めた労働組合はこんなものではない」ということだ。「こういう国労をつくりたい」という青年の思いに全面的に応えてこそ国労自身の未来も切り開かれる。
 国鉄採用の世代にとっても、分割・民営化と首をかけて対決してきた自らの闘いの意義は、青年とともに闘ってこそ誇り高く確認できる。
 青年の組織化とは、新自由主義によって奪われたすべてを青年の手に奪還する闘いを自らの実践を通してともにし、自ら立って資本と闘うことだ。これこそが生きたマルクス主義による青年の獲得だ。この闘いを通して初めて、労働組合を形成し運営する能力を真に獲得することができる。その試練をかいくぐった者のみが、権力党派=責任勢力となれるのだ。
 この闘いに挑戦し勝利する絶対的な土台は、党建設の闘いだ。党中央と職場細胞を一体的に建設し、数十人の活動家を有する勢力に飛躍しよう。
 6・10から7月国労大会に至る過程を、検修業務と駅業務の全面外注化攻撃に立ち向かい、階級的労働運動を復権させる決戦として全力で闘いぬこう。そのためにも6・10の圧倒的な成功をかちとろう。

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週刊『前進』(2537号2面2)(2012/05/28 )

 国労原告団物販に協力を

 和解を拒否して闘う4原告とともに国労を再生しよう

 全国の闘う仲間のみなさん。3・11福島県民大集会の大高揚と、JR東日本の検修・構内業務全面外注化4・1実施を阻止した地平の上に、「解雇撤回・和解拒否」の闘う国労原告団の夏季物資販売闘争が力強く始まりました。
 今季の物資販売闘争こそ、「一人の首切りも許さない」「仲間は絶対裏切らない」という国鉄1047名解雇撤回闘争の誇るべき歴史を継承発展させる闘いです。新自由主義と闘うすべての仲間、青年労働者の現在と未来を守る闘いです。
 今こそ4・9反革命を跳ね返し、職場から階級的労働運動の再生と復権をつくり出しましょう。4原告と「共に闘う国労の会」の旗のもとに結集し、「共に闘う国労の会」300人建設で国鉄労働運動の歴史=日本労働運動の歴史を根本から塗りかえよう。国鉄闘争全国運動の先頭に立つ国労原告団物販をすべての職場に持ち込もう。
(写真 左から成田さん【旭川闘争団】、石アさん【鳥栖闘争団】、羽廣さん【小倉闘争団】、小玉さん【秋田闘争団】の4人の原告団組合員)

 1047名解雇撤回の闘い貫き

 国労原告団互助会は、夏季物販開始にあたり次のように訴えています。
 「原告団4名は、一昨年の『4・9政治和解』を拒否して動労千葉争議団と共に解雇撤回を要求し、国鉄闘争全国運動の最前線で闘っています。しかし、国労本部は昨年の定期全国大会で、規約の一部改定を強行して職場討議もさせずに現場組合員の声を封殺して、和解を拒否して闘っている原告6名をはじめ全闘争団員の組合員としての資格を一方的にはく奪しました。
 さらにGS(グリーンスタッフ・契約社員)の組合員が5年間の契約期限で雇い止め=解雇になることに対し、国労新宿駅分会の仲間が解雇撤回闘争を要請しましたが、本部はなにもせず、JR各社との間で雇用関係にない労働者は組合員資格がなくなるからとJR東日本会社の非正規労働者の使い捨てを容認しています。こうした現状に対し、共に闘う国労の会・原告団4名は、東京地裁で国労本部を相手に地位確認の訴訟を争っています。同時に、闘わない執行部を打倒して、国労を階級的労働組合に再生させようと、現場組合員に訴え、闘う会の会員獲得に奮闘しています。国労原告団互助会は、6月1日から9月末まで夏季物資販売を開始します。仲間の皆さんのご理解と商品のご購入を訴えて要請といたします」(アピールより)。
 いま東京地裁、東京高裁で和解を拒否して闘う国労闘争団員の二つの重大な裁判が闘い抜かれています。国労本部を相手取った成田昭雄さん(旭川闘争団)、石ア義徳さん(鳥栖闘争団)、羽廣憲さん(小倉闘争団)、小玉忠憲さん(秋田闘争団)の組合員資格確認訴訟と、小玉忠憲さんの鉄道運輸機構訴訟控訴審闘争です。それぞれ次回口頭弁論が7月18日(組合員資格確認訴訟)、19日(鉄運機構訴訟控訴審)と連続して闘われます。同時に、6月29日には動労千葉鉄建公団訴訟の判決が東京地裁で強行されようとしています。国鉄闘争の火は消えるどころか、ますます燃え盛り、6・10集会を大きな転換点にいよいよ全国を席巻しようとしています。

 職場全体に責任とる闘いに挑戦

 

今季物資販売闘争を職場でいかに取り組むか。このことは再び動き出したJR東日本の検修・構内業務全面外注化と対決して職場に労働組合をよみがえらせていくためにも、そして7月26、27日と決定された国労大会を真に国労の階級的再生を闘いとるものにするためにも、かつてなく重要な位置を持っています。
 3・11郡山集会を全力あげて闘いぬき、そこでつかんだ教訓を国労共闘の仲間は次のように語っています。「1047名闘争の政治和解をめぐって組織の中での対立と不団結が1年以上続いていました。しかし、原発事故と3・11の集会ということもあって、生きるために、子どもの命を守るために、みなが一つにならざるをえない。何としても2万人集めよう、そうでなければおれらつぶされちゃうという現実の前に、一つになっていく過程がありました。役員として一致したのは『職場全体を動かすしかないだろう』『この際、2万人なんだから、国労組合員だけとかせこい話ではなく職場全体を動かそう』という考え方に立つわけです。そのためには全体が団結しなければならないということになり、ビラまき、宣伝、みんな頑張ってやって、その団結を組合員が見てみんなが動き出すわけです。国労全体が熱くなって行った時、東労組組合員、下請けの労働者も動き出す過程がありました。役員の中には当然、いろんな考え方の人も党派の人もいます。でも、やり方、考え方次第で変わっちゃう。やり方、考え方も特別なものではなく、労働組合としてのあり方を貫いただけのことだったわけです。全体の団結をつくりだす中でも、動労千葉派、小玉さん派、羽廣さん派という色を薄めることはまったくしなかった。物販も今までは個人的にやっていたけれど、あえて執行委員会にかけて議論しました。自分をさらけ出して真摯(しんし)に、包み隠さず議論する、おれを信用してくれということをやってきた。言ってみれば動労千葉の労働運動、首切りは許さないという小玉さんや羽廣さんと同じことを機関の中でやり始めたということかなと思っています」と。
 この闘いの中に、6・10集会の成功と国鉄闘争全国運動の核心が詰まっています。物販闘争を通して仲間をつくり、機関を動かし、職場全体に責任をとっていく――この大変さと同時に醍醐味(だいごみ)は、全金本山が継承し、動労千葉が発展させ、今や国労原告団が闘う、戦後革命期以来の日本労働運動がつくりだした戦闘的伝統です。4原告を守り抜き、「共に闘う国労の会」300人建設で国労の階級的再生をかちとり、国鉄闘争全国運動の一大発展へ。今夏の物販闘争をその最大最良の武器として徹底的に活用しましょう。

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 ◇品目表◇ (円)

1 白粥(2食)   580
2 玄米粥(2食)  730
3 おかゆセット   650
4 北海道ラーメン  450

5 神埼そうめん   2100

6 じゃがバター   400
7 十日町産妻有そば1400
8 十日町産妻有ざるうどん 1350
9 三陸の恵みさば味噌煮とぶり大根 680
10 金笛だしの素   1100
11 からしめんたい  2200
12 日高昆布     660
13 野菜カレー(辛口) 1100
14 たまねぎスープ  600
15 海鮮スープ    600
16 くんせいたまご  660
17 からしたかな   500
18 もろみ      500
19 漁師のふりかけ  600
20 梅ちりめん    320
21 有機無農薬コーヒー 850
22 黒えだ豆     550
23 鮭皮チップ    280
24 ほし柿ようかん  550
25 ゆずようかん   550
26 いちごミルク   300
27 あずきオレ    360
28 おからかりんとう 400
29 われおかき    500
30 みかん棒ジュース 550
31 しょうが蜂蜜   550
32 ブルーベリー   1100
33 オキコミニラーメン 950
34 あぶり焼小いわし 600
35 京するめ     600
36 ウユニ塩湖の天然塩 490
37 よもぎせっけん  1050

申し込み先/国労原告団互助会
TEL 03-3329-8815 FAX 03-3329-8821

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週刊『前進』(2537号5面1)(2012/05/28 )

 新自由主義と闘う自治会を

 「原発再稼働阻止」を掲げて同学会再建を絶対かちとる

 マルクス主義学生同盟中核派・京都大学支部

 全国の学生・労働者のみなさん! 闘う京大生は、同学会=全学自治会の歴史的再建に挑戦しています。同学会執行部選挙(5月25日〜6月8日)において冨山小太郎統一候補は「大学奪還」「原発再稼働阻止、関西電力元社長・藤洋作の追放」「自治寮つぶし反対、学生の生活を守れ」「大学の私物化反対、国立大学法人化反対」を掲げて闘い、全学の信任をもって総長団交へ突き進みます。京大同学会の再建は、御用学者を生み出し、福島を圧殺し、学生の生活を破壊する京大・松本紘総長体制を覆す闘いであると同時に、新自由主義と対決する学生運動をつくる社会変革の闘いの号砲です。
 原発廃炉をめぐる歴史的決戦局面が来ています。5月5日、ついに稼働原発ゼロを実現しました。再稼働絶対阻止の闘いは、実力闘争として発展しながら、7・16代々木公園10万人集会へと進んでいます。京大生はその最先頭で闘おう。
 反原発闘争は「いかに原発を廃炉にするか」への回答を示す段階にきています。
 それは新自由主義を打ち破る労働運動・学生運動をよみがえらせ、反原発闘争の階級的発展をかちとることです。そして何より自らの現場で闘い、労働組合・学生自治会を建設することです。だからこそ国鉄闘争全国運動の6・10全国集会が決定的です。京大生は同学会再建の勝利から6・10全国集会―7・16集会へ大結集しよう。
(写真 教室で全原発の廃炉と同学会の再建を訴える冨山統一候補【5月23日 京都大学】)

 御用学者を大学からたたき出そう

 闘う京大生は昨年10月1日、御用機関「放射線医学総合研究所」の研究者・島田義也(「10万マイクロシーベルトなら安全」という発言を繰り返してきた)による京大原子炉実験所での一般公開講演会に対して中止を求めて申し入れを行ったが、実験所はこれを強行。京大生は当日、抗議のデモを行った。会場内では意見を述べようとする学生を高橋千太郎副所長が「反対意見を持つ者は参加させない」と排除した。さらに警察車両を構内に引き入れて威嚇、原発利権のために公開の議論も踏みにじる「原子力村」の腐敗を露呈させた。
 これに対して京大生はキャンパスで「原発再稼働阻止、関西電力元社長・藤洋作の京大からの追放」決議運動を行い、11・10反原発団交へとのぼり詰めた。団交では赤松明彦副学長、原子炉実験所の森山裕丈所長や高橋副所長らを徹底追及。彼らが著書や講演で低線量被曝の危険性(被爆者認定訴訟の勝利、原発労働者の労災認定など)を故意に隠蔽(いんぺい)していた事実を突きつけ、6時間におよぶ団交の末、全面謝罪させた。
 さらに今年1月31日、大飯原発再稼働にお墨付きを与えた東大教授・岡本孝司が座長を務める新型原発「高温ガス炉プラント」研究会に突入し、岡本をたたき出した。岡本は「自分は再稼働にお墨付きなんか与えていない」と言い訳しつつ、追及に耐えかねて途中で逃げ帰った。
 闘う京大生は、キャンパスからの反撃で力関係を転換し、御用学者を圧倒しています。学生が行動し、デマとペテンを暴ききれば、御用学者は粉砕できます。
 学生・労働者の団結で、キャンパスと職場から「原子力村」を粉砕する展望をつかみ取ることは必ずできます。京大同学会再建は、御用学者を追放して大学を学生の手に取り戻す闘いです。

 自治寮解体・自治破壊狙う松本総長

 松本総長は今、原発推進と一体で、日本経団連が提起した「グローバル人材の育成」を貫徹するために、大阪市長・橋下徹と大阪維新の会が設置した「エリート校」との提携、松下政経塾のようなブルジョアジーのための「エリート」を養成する「学寮型大学院」の設置、「国際競争力強化」を名目にした留学生の激増、京大吉田南キャンパスの「国際交流拠点化」などを推し進めようとしています。
 これらは資本の利害のために大学を徹底的に利用し、学生をその先兵にする新自由主義攻撃をさらに進行させるものです。それは学生自治・寮自治を全面的に解体することなくして貫徹できないものです。
 松本総長は08年10月の総長就任後ただちに、付属病院の初診料をつり上げてぼろもうけ路線に転換させた西村周三副学長や、京大職組元委員長で任期付職員制を容認してきた学生部委員会第三小委員会の川添信介委員長とコンビを組んで、自治寮の破壊攻撃を満展開してきました。しかし闘う京大生はこの西村―川添による自治破壊攻撃に「絶対反対」を貫き、教授会や職組が抵抗できなかった法人化を根底で阻み、打ち返してきました。その結果、西村らは目的を達成しないまま任期切れとなり、「国際交流拠点化」は計画倒れの危機に瀕(ひん)するにいたりました。
 追い詰められた当局は吉田寮自治会と赤松副学長との交渉を4月になって突如打ち切り、強制的に食堂を解体することを通告してきました。「強制執行」の恫喝で自治寮を屈服させることを狙った攻撃です。しかし4月23日に行われた「説明会」には200人が詰め掛け、8時間も徹底追及した末に、強制執行と交渉打ち切りを撤回させ、事実上の団交として、赤松副学長からの確約をかちとりました。同学会再建は学生の生活と教育を守る闘いです。

 大学法人化で「原子力村」への関与拡大

 国立大学は、2004年からの国立大学法人化をもって本格的に「原子力村」に組み込まれていきました。法人化こそ大学・教育への新自由主義攻撃そのものです。そして今、京大では「グローバル人材の育成」路線を推し進める松本総長と対決することが決定的に求められています。
 松本総長は、09年5月に京大を関西経済連合会に加盟させ、10年10月には04年の関西電力美浜原発事故(配管破断、高温ガス噴出事故)で労働者5人を殺した下手人である関電元社長・藤洋作を「経営協議会委員」に任命しました。
 京大当局は3・11以降、関電の「電力不足」デマのお先棒を担ぎ、金もうけのために労働者を殺す関電=藤洋作式の経営を行ってきました。昨夏は「10%節電」を強行し、関経連の「原発再稼働要請」の先頭に立ちました。エアコンの使用が制限され、ぜんそくの発作が悪化する学生が出ても、生協食堂には「人が倒れても節電は続ける」という訓辞が出されました。しかし京大生の闘いでエアコン使用制限は撤回させました。藤洋作を京大からたたき出し、国立大学法人化体制を粉砕しなければなりません。
 06年から11年までの5年間に33億円もの原子力関連予算が京大に流入し、そのほとんどが研究内容を指定される「受託研究」でした。法人化後に予算は10%以上削減(総額約75億円)され、予算配分競争は激化し、国・資本が予算を盾に研究内容に介入する構造が固められてきました。
 法人化は総長の権限を強化し、大学自治を形骸(けいがい)化させ、「原子力村」の腐敗を極限まで拡大しました。経営協議会のメンバーの任命権限も総長に一任されています。
 この構造を撃つべく、11・10団交に向けては総長の出席を要求しました。ところが当局は「総長は学生代表権がある全学自治会(同学会)としか会わない」と回答。しかし肝心の全学自治会はまともに選挙も行われず、執行委員会の所在も分からないありさまでした。大学の「原子力村」化も、教育の民営化も、すべて闘わない学生団体と大学当局が癒着することによって成り立っているのです。
 この構造の一切を同学会再建で覆そう。総長団交をかちとり、大学を学生の手に取り戻そう。同学会選挙から京大生は反撃を開始します。

 大学を学生の手に奪い返す

 闘う京大生は、新自由主義に対して、自治と団結で大学に責任を取る立場を貫き、キャンパスの決定権を一つひとつ当局から奪い取り、大学を学生の手に奪還してきました。
 4月からの連日のクラス討論の中で、キャンパスにおける議論がかつてなく活性化しています。この中でついに同学会執行委員会を再建し、同学会を再建する大衆的な主体を続々と生み出しています。いよいよ闘いは全学選挙を実施し、闘う執行部を登場させる段階にきています。
 全国学生のみなさん! 学生の団結は社会を変革する力を持っています。新自由主義を打ち破り、学生の手に大学を取り戻す団結体=自治会を建設しよう! 京大同学会再建をその突破口にしよう!
 京大同学会の再建は、世界大恐慌のもとでの全世界的な青年・学生の反乱と一体となって、資本主義の転覆=プロレタリア革命への道を切り開く壮大な闘いの第一歩です。法大闘争に勝ち抜き、福島大―沖縄大でかちとった高揚とうねりを次は京大へ!
 そして階級的労働運動派が大結集する6・10国鉄全国運動集会に「新自由主義を打ち破る全学自治会再建」の宣言をもって結集し、階級闘争の力関係を一変させよう!!

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週刊『前進』(2537号5面4)(2012/05/28 )

 法大裁判に集まろう!

★暴処法弾圧裁判(判決公判)
5月31日(木)午後1時30分
東京地裁429号法廷
(午後1時に傍聴券配布所に集合)

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週刊『前進』(2537号6面3)(2012/05/28 )

 新自由主義と対決する総合雑誌 序局 第2号発行

 「放射能から命を守る闘い」を特集

 昨年11月に「新自由主義と対決する総合雑誌」を掲げて創刊された『序局』の第2号がこのほど発行された。
 世界大恐慌下、3・11大震災と原発事故によって、資本と国家の本質がいよいよ鮮明になる中で、『序局』の創刊は「全世界を根底的に変革する闘いの武器」(葉山岳夫弁護士「創刊に寄せて」)の登場だった。被災地の労働者の座談会や、全日建連帯労組関生支部の武建一委員長インタビューを始め多彩な内容でスタートした。
 それを受けて第2号では、労働現場の闘いが新自由主義と対決する鍵であることが、前面に出ている。被曝労働に反対してストライキに決起した動労水戸の座談会、かつて原発労働者の組合を作った斉藤征二さんの話、沖縄の労働者座談会などが柱になっている。中江昌夫元動労副委員長の話は、戦後の労働運動史を総括する上で不可欠だ。
 椎名千恵子さんや、福島県教組の柴口正武さんらの福島の声も貴重だ。
 鎌倉孝夫さんを始め、重要な論考も並んだ。
 新連載として、「労働裁判の最前線から」として弁護士の各氏から、さまざまな労働問題の攻防が報告されている。
 映画評論家の白井佳夫さんが現代映画を熱く語る新連載も魅力的だ。
 内容は以下の通り。

 特集 放射能から命を守る闘い

▼原発事故にストライキで対決した!/動労水戸労働者座談会 石井真一照沼靖功 辻川慎一 他
▼原発労働の実態と原発労働者の闘い/元全日本運輸一般労組原発分会長斉藤征二さんに聞く
▼全国農民会議の旗揚げ/農民交流集会ドキュメント
▼福島現地の声
 3・11を経た私自身へのレポート/椎名千恵子(子ども福島ネット役員)
 3・11以降の世界/橋本俊彦(自然医学放射線防護情報室)
 分断の元凶を曖昧にしない/市川潤子(ふくしま合同労組委員長)
 福島原発事故は学校現場に何をもたらしたか?/柴口正武(福島県教組双葉支部長)
▼「低線量」放射線内部被曝による子どもの健康障害/松井英介(岐阜環境医学研究所)
 放射能被曝と除染について/室本哲男(広島・むろもとクリニック理事長)
▼国鉄闘争と動力車労働組合の歴史/中江昌夫元動労本部副委員長が語る
▼経済先読みA電機産業崩れ貿易赤字/島崎光晴
▼新連載 白井佳夫の現代映画論講座/レニ・リーフェンシュタールは戦争犯罪人だったのか?
▼新自由主義と暴力――ナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』を読む/鎌倉孝夫
▼TPPとは?農業にとどまらぬ問題/石原健二
▼『蟹工船』と北洋警備/荻野富士夫
▼沖縄の労働者は何を目指すか――「復帰40年」の闘い/座談会 真喜志康彦 富田晋 他
▼労働裁判の最前線から
鈴コン「雇い止め解雇」撤回闘争/藤田正人 動労千葉の外注化阻止・非正規職撤廃の闘い/石田亮 対国労本部の組合員資格回復裁判/鈴木達夫
郵政非正規ユニオンの都労委闘争/酒井健雄 弁護士が団交を主導する問題/藤田城治
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編集 破防法研究会
発行 アール企画
年2回刊 A5判240ページ 1200円+税

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発売 星雲社 〒112-0012
東京都文京区大塚3-21-10 TEL 03-3947-1021 FAX 03-3947-1617
書店の店頭にない時は「星雲社発売の『序局』第2号」と注文して取り寄せて下さい

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週刊『前進』(2537号6面4)(2012/05/28 )

 三里塚裁判傍聴を!


◎市東さん行政訴訟・農地法裁判
5月28日(月)
★千葉市内デモ
正午、葭川(よしかわ)公園集合(千葉市中央区中央・モノレール葭川公園駅前)
午後1時30分開廷 千葉地裁

◎市東さん行政訴訟・農地法裁判
6月25日(月)
午後1時30分開廷 千葉地裁

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