上海協力機構首脳会議:西方への拡大、印象づけ
毎日新聞 2012年06月06日 21時07分(最終更新 06月06日 23時55分)
【北京・工藤哲】中国、ロシアと中央アジア4カ国で構成する上海協力機構(SCO)首脳会議が6日、北京の人民大会堂で始まった。イランなどのオブザーバーのほか加盟国と関係の深いアフガニスタンも迎え、地域の安全保障や経済協力などを2日間協議する。SCOで主導的な役割を果たす中国には、世界の多極化を推し進めながら、欧米諸国をけん制する狙いもある。
12回目となる会議には加盟6カ国首脳のほか、イランのアフマディネジャド大統領、モンゴルのエルベグドルジ大統領、パキスタンのザルダリ大統領、インドのクリシュナ外相がオブザーバー参加。アフガニスタン、トルクメニスタンの首脳も招かれた。アフガニスタンのオブザーバー参加や、トルコの招待国承認が認められるとみられ、SCOの「西方への拡大」を印象づけている。
トルクメニスタンのベルドイムハメドフ大統領は6日、胡錦濤国家主席と個別に会談し、資源や安全保障などの分野で協力していく考えを示した。
また、この日、加盟6カ国首脳による会合が開かれ、シリア情勢やイランの核問題について協議。胡主席は、金融やエネルギー、食糧分野での協力強化を呼び掛けた。