【ワシントン=岩本昌子】米連邦準備理事会(FRB)が6日に発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)は、総括判断で「4月初めから5月の終わりにかけて、米経済活動は全般的に穏やかなペースで拡大した」と指摘した。
ニューヨーク地区など7地区が穏やかなペースで経済が拡大。リッチモンド地区など3地区では成長は緩やかで、ボストン地区では安定した成長だった。一方、フィラデルフィア地区のみ経済拡大のペースが前回の報告よりもわずかに減速したと報告した。
製造業は拡大が続き、大部分の地区は生産と新規受注が増加したと報告した。ただ、フィラデルフィア地区など3地区では、製造業の状況はまだら模様かわずかに弱くなった。
個人消費は前回報告から一定または穏やかに増加した。新車販売は依然として堅調でいくつかの人気車種は厳しい在庫状況。中古車販売も安定している。旅行業はレジャー・ビジネスともに増加し、全体的に拡大。
住宅市場は大部分の地区で改善した。多くの地区が一戸建て住宅販売が回復の兆候を示していると報告。集合住宅販売も多くの地区で増加した。住宅販売数は大部分の地区で昨年の同時期を上回り、多くの地区は前回報告からさらに改善したと報告した。
商業用不動産の状況はほとんどの地区で改善。数地区は建築も上向いたと報告した。賃貸も大部分の地区で一定または増加。
金融市場については、大部分の地区でローン需要は一定かわずかに増加した。住宅ローン貸し出しの改善は全般的に遅い。商業用不動産担保ローンの需要は全般的により強まった。消費者金融は一定した需要を保ち、自動車ローンへの需要はいくらか強まった。
非金融サービス業への需要は全般的に変わらないか前回の報告からわずかに強まった。多くの地区がIT関連サービスでいくらかの成長を報告。数地区はヘルスケア関連への安定した需要を指摘した。
雇用は前回から変わらないか、わずかに改善。多くの地区が特別技能職で適任者を探すのが困難と報告した。
物価上昇は全地区を通じて穏やか。エネルギー価格の低下で、総体的なコスト上昇圧力も和らいだ。また、経済の先行きについては楽観的な見方を維持しているが、警戒感がわずかに強まっていると報告した。
FRB、ベージュブック
日経平均(円) | 8,533.53 | +151.53 | 6日 大引 |
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NYダウ(ドル) | 12,414.79 | +286.84 | 6日 16:30 |
英FTSE100 | 5,384.11 | +123.92 | 6日 16:35 |
ドル/円 | 79.35 - .38 | +0.20円安 | 7日 8:00 |
ユーロ/円 | 99.73 - .78 | +0.67円安 | 7日 8:00 |
長期金利(%) | 0.865 | -0.015 | 6日 16:17 |
NY原油(ドル) | 85.02 | +0.73 | 6日 終値 |
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