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亀岡暴走、遺族ら「逆送」求める…運転少年審判

 京都府亀岡市で児童ら10人が軽乗用車にはねられて死傷した事故で、自動車運転過失致死傷、道交法違反(無免許運転)の非行事実で送致された同市の少年(18)の第1回少年審判が5日、京都家裁であった。遺族や被害者家族ら9人が意見陳述し、成人と同じ刑事裁判となる検察官送致(逆送)を強く求めた。事故発生から44日目に初めて少年と対面した遺族らは、「反省の様子が見えない」と怒りと無念さを募らせた。

 次回審判は8日に行われ、少年の処分が決まる予定。

 審判には少年と保護者らが出席。非公開で約3時間行われ、事故状況や家庭環境などを確認後、少年は謝罪の言葉を話したという。

 閉廷後、遺族らは京都市内で記者会見。児童に付き添い、おなかの女の子とともに犠牲になった松村幸姫(ゆきひ)さん(26)の父、中江美則さん(48)は「少年はひたすらうつむいていた。1度くらい、僕の顔を見てほしかった」と不満を訴えた。死亡した小学3年横山奈緒さん(8)の父、博史さん(37)は涙を流しながら、「今日の審判では何もわからず、無念で仕方がない」と、刑事裁判での真相究明を求めた。

 小学2年小谷真緒さん(7)を亡くした父の真樹さん(29)は会見後、「少年を見ると怒りがこみ上げるのはわかっていたので、落ち着けと自分に言い聞かせた。少年は遺族の悲しみや苦しみを理解していないと感じた」と述べ、肩を落とした。

2012年6月6日  読売新聞)
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