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本を持ち去ったのが子供だとは書いてありません、ドラえもんやコナンならともかく、無くなったのは石ノ森章太郎のさんだらぼっちですから、おそらく大人でしょう。この漫画は名作で紛失した一冊のみを購入することは極めて困難なのです。そのような本をなぜ待合室に置いているかといわれると思いますが、われわれ、中年男性にとって、さんだらぼっちの主人公トンボは一種憧れの存在なのです。だから読んでほしいのです。返事をしない人も少なくありませんし、挨拶しない人も同様です。ご機嫌いかがですかというのは一種のあいさつです。診察室においては、耳の調子はいかがですか、とか鼻の調子はいかがですかとという言葉は、一種のあいさつを兼ねた言葉であろうと私は思っています。名前を呼ばれたら大きな声で返事をしましょうとは、返事をしないもしくはそこにいない患者は飛ばされてしまいますよということです。患者さんを呼んで診察室に入ってもらっているとき、多くの場合には、私は前の患者さんのカルテを書いていて、残念がらあなたの顔を見てはいないので、あなたの挨拶にこたえることができなかったこともあります。おそらくあなたは、立派な常識人なのでしょうし、しっかりと子供をしつけておられると思います。しかし、挨拶は決して他人に強要するものではありません。四月から五月いっぱい休みなく働いているので、私自身今とっても疲れています。時に、患者より医者の方が病んでいることがあります。今日は素材が売り切れてしまったので休業にしますとできればよいのですが、病んでくる患者に対してそのようなことはできないでしょう。だから、医者は無理をしてでも診療をしています。挨拶は心がけます。ご指摘ありがとうございました。
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