美浜2号機“40年超運転認める”6月6日 19時22分
運転開始から来月で40年を迎える福井県にある美浜原子力発電所2号機について、国の原子力安全・保安院は、40年を超えて今後10年間運転の延長を認めるとする報告書案をまとめました。
政府は、原発の運転を原則40年に制限する方針を打ち出していますが、保安院は「原子力の安全規制を担う新たな組織が出来ていない以上、現行の枠組みでの審査を進めるしかない」と説明しています。
国内の原発は、今の制度では寿命はなく、30年を超えて運転する場合、電力会社がその後10年ごとに老朽化の影響を確認したうえで、保守や管理の方針を作り、国の認可を受けることが義務づけられています。
関西電力は、来月25日に40年を迎える福井県の美浜原発2号機について、去年7月、「今後10年間運転しても安全性を確保できる」とする評価を原子力安全・保安院に提出しています。
これについて保安院は、6日に開いた専門家の会議で技術的な検証を行った結果、関西電力の評価は妥当だとし、40年を超えて今後10年間運転の延長を認めるとする報告書案を示しました。
一方、政府は福島第一原発事故を受けて、ことし1月、原発の運転を原則40年に制限する新たな安全規制の方針を示し、その法案が国会で審議されています。
6日の会議で保安院は「国の原子力の安全規制を担う新たな組織が出来ていない以上、現行の枠組みでの審査を進めるしかない」と説明しました。
保安院は、報告書を近く正式に取りまとめ、美浜原発2号機の運転延長を認める見通しですが、原子力の安全規制を担う新たな組織が出来ると改めて判断されることになります。
美浜原発2号機は、政府が運転再開の前提としている「ストレステスト」を終えていないことから再開のめどは立っていません。
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