葬儀や法事向けに僧侶を紹介する派遣会社と提携先の複数の葬儀会社が、東京国税局の税務調査を受け、昨年までの7年間で総額約5億円の所得隠しを指摘されたことが6日、関係者の話で分かった。派遣会社は、僧侶が喪主らから受け取った「お布施」から、正規の手数料以外に簿外でリベートを受け取り、葬儀会社に支払っていた。
所得隠しを指摘された僧侶派遣会社は埼玉県川口市のグランド・レリジオン(登記上は東京都千代田区)、葬儀会社は千葉市若葉区のセクトなど数社。グランド社は葬儀会社を通じて喪主側から依頼を受け、日程、地域や宗派などの条件が合う僧侶を会場に派遣し、僧侶が数万〜数十万円の布施を受け取っている。
関係者によると、グランド社は紹介の謝礼として僧侶に支払わせたリベートの一部を収入に計上せず、その中から葬儀会社側への手数料やリベートを支出。セクトなどもリベートを収入から除外していた。
[時事通信社]