例えばサムスンは、和解交渉に同意した4月16日から2日後に、今回の一連の訴訟の本丸である米カリフォルニア州で新たに8件の特許に基づいてアップルを提訴した(図2)。対するアップルは5月18日、サムスン製タブレット端末「Galaxy Tab 10.1」の米国での販売禁止を求める仮差し止め請求を申し立てた。
図2 2012年以降の主な経緯(2012年5月末時点) 赤字はアップル側の動き、または同社に有利と考えられる出来事、青字はサムスン側の動き、または同社に有利と考えられる出来事。
またこの間、両社は裁判所に提出する申立書などを通じて、お互いを非難していた。例えば5月7日、アップルは「サムスンがスマートフォン市場でトップに立てたのは、コピー商品を大量に売りさばいたから」と批判。「サムスンの知的財産権侵害により、アップルの損害は何十億ドルにも及んだ」と続けた。
これに対してサムスンも同日、「アップルは市場で競争できないと見るや、訴訟で戦う方法を模索した」とやり返し、「サムスンが独自に開発した革新的な技術と目覚しいほどの成功を収めた製品に対して、アップルは権利範囲の小さいきわめて些細なインターフェースやデザインに関する特許などをかき集めて対抗することしかできなかった」と批判を繰り広げた。
さらに、5月17日に裁判所に提出した申立書の中で、サムスンは「アップルが立てた証人の中に、アップルを無批判に崇拝する“信者”がいる」として、アップルが提出したいくつかの証拠が無効だと主張。和解交渉の裏にあった裁判では、両社がかなり激しくやり合う文書が飛び交っていたのだ。
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