AKB総選挙狂騒曲のなんとも異様な舞台裏
【芸能】
テレビ局、芸能プロ、マスコミがお互いにチャチャを入れず一体となって神輿を担ぎ…
6日、注目のAKB総選挙が日本武道館で行われる。立派な社会現象である。
4回目となる今回は、フジテレビが国政などの選挙さながらに開票速報を「選抜総選挙生放送SP」として独占中継する。普通なら他局が裏に強力な番組をブツケてくるが、ワケあって横やりはなし。開票速報一本かぶりになりそうな雲行きである。そこで、テレビマンの間では視聴率予想が盛り上がっているという。
「TBSはロンドン五輪の男子バレーボールですが、女子と違って人気は高くない。他は通常編成です。速報は演出にもよりますが、10%台後半は堅いとか、20%超え、25%超えといった声もあります」(テレビ局スタッフ)
また、スポーツ新聞や雑誌では事前の順位予想が花盛り。AKBバッシングなど批判的論調は皆無で、芸能界、テレビ局、マスコミが一丸となってAKBという“お神輿”を「わっしょい、わっしょい」と担いでいる印象だ。実はAKBを盛り上げるのは芸能界全体の総意のようなものだという。
「景気が冷え込んで、AKBの他に芸能界では『嵐』もの以外、ヒットしている企画がないためです。全体を仕切っているのは電通。セブン―イレブンやグーグルなど大企業がスポンサードしていて、巨額の“AKBマネー”が芸能プロ、テレビ局、マスコミに流れて潤している構造です。すでによく知られていますが、AKBは大小さまざまな芸能プロに所属するアイドルの集合体。モー娘のブームの時のように、特定の事務所だけが儲かるという構図ではない。“お神輿”を担いでいればどこもそれなりの“御利益”にもあずかれるシステムなのです」(広告代理店関係者)
普段はライバルのはずの民放同士や新聞各社が一緒になってお祭り騒ぎを繰り広げ、よそがやっていることにチャチャを入れたりもしない。なんとも異様な状況になっているのだ。これで視聴率が取れないなんてありえない話。ダメならAKBブームもそろそろ……ということだろう。総選挙の結果に一喜一憂しているのはファンだけじゃないようだ。