中国が、韓半島の大気汚染の被害を誘発している事実を認め、韓中の共同研究を通じて対策づくりに乗り出すことを決めた。中国がこのように韓半島の大気汚染の震源地であることを認め、共同研究に乗り出したのは初めて。特に、中国内の汚染物質の情報をリアルタイムで韓国に公開することを決めた。これまで中国政府は、黄砂などの大気汚染物質が韓半島に流入する事態について、「自然現象」として生ぬるい態度を取ってきた。
環境部は6日、「3、4日に北京で行われた韓中日環境長官会議で、劉栄淑(ユ・ヨンスク)環境部長官と中国の周生賢・環境保護相が会談を行ってこのように決定した」と明らかにした。今回の会談で、韓国側は特に中国の春節(韓国の正月)の連休期間に爆竹で発生した煙霧が韓半島に移動し、大気汚染を誘発させたことを取り上げた。
環境部によると、煙霧は湿度が低い時、大気中に煙やホコリのような粒子が浮いて空気がぼやける現象だ。大気中の水蒸気が凝結し、地表近くに小さな水滴が浮かんでいる現象である「霧」と似ている。しかし煙霧は、工場の媒煙や自動車の排気ガスなどが水蒸気と凝集して発生するため、霧とは違って身体に害になる物質を多量に含んでいる。
実際、黄砂よりも煙霧が身体に致命的だという調査結果も出ている。環境部、「黄砂被害防止総合対策樹立報告書」によると、済州道(チェジュド)済州市翰京面高山里(ハンギョンミョン・コサンリ)一帯に09年10月〜10年6月に中国から流入した黄砂と煙霧、大気の質を分析した結果、黄砂内の有機炭素(化石燃料の燃焼によって出てくる粒子の物質)濃度は1立方メートル当たり3.04マイクログラム(1マイクログラムは100万分の1g)であるが、煙霧内の有機炭素の濃度は1立方メートル当たり5.70マイクログラムで、2倍近く高かった。環境部は来年初めに、煙霧注意報や煙霧警報など、煙霧予報制を導入する計画だ。
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