11月11日の任期満了に伴い予定される岡山県知事選に、百貨店「天満屋」(岡山市)前社長の伊原木隆太(いばらぎ・りゅうた)氏(45)が5日、無所属で立候補すると表明した。「経営者の資質と経験こそが、今の岡山に求められている」と意欲を語った。
伊原木氏は5月7日に社長を退任。県庁で開いた会見で「国から引っ張ってきたお金を配分するのが県の仕事だった時代は終わった」と指摘し、「国にお金がほとんどない今、必要なのは雇用を増やして税収を上げ、限られた収入を大切に使うこと。これは経営そのものだ」と訴えた。
岡山市出身。東京大卒業後、米スタンフォード大ビジネススクール修了。1996年に天満屋の取締役に就任し、98年、現会長の父・伊原木一衛氏を継ぎ31歳で社長に就いた。
岡山県知事選を巡っては、民主党県議だった一井暁子氏(42)が、県議を辞職し離党して立候補を表明。医師の山崎俊一郎氏(46)も立候補の意向を示している。石井正弘知事は、11日開会の県議会で対応を明らかにするとしている。