京都府亀岡市で集団登校の児童ら１０人が車にはねられて死傷した事故で、自動車運転過失致死傷などの非行内容で家裁送致された少年（１８）に対する第１回少年審判が５日、京都家裁（谷口真紀裁判長）であった。審判は非公開で、傍聴や意見陳述が認められた遺族らは、少年に刑事裁判を受けさせるための検察官送致（逆送）を求めた。

　審判後、記者会見した遺族らによると、４家族１０人に傍聴が許可された。少年側は、本人のほか保護者と付添人弁護士らが出席したという。

　弁護士が「審判の内容は公表できない」としたうえで、遺族らが思いを語った。松村幸姫（ゆきひ）さん（２６）＝死亡＝の父中江美則さん（４８）は「目をそらさずに少年を見ていたが、一度も目を合わそうとしなかった」と話した。小谷（おだに）真緒さん（７）＝同＝の父真樹さん（２９）は「被害の大きさをしっかりと受け止め、大人同様の処罰を受けてほしい」と逆送を求めた。

　重傷を負った西田琉輝（るき）君（６）の父昌弘さん（４８）は「少年を目の前にして感情を抑えるのが苦しかった。言葉で言い尽くせない」と怒りをにじませた。