茶のしずく訴訟:「悠香」など3社、請求棄却求める
毎日新聞 2012年06月04日 20時39分(最終更新 06月04日 20時46分)
「茶のしずく石鹸(せっけん)」の旧製品の使用者がアレルギー症状が出たとして損害賠償を求めて全国の地裁に起こした集団訴訟のうち、最初の第1回口頭弁論が4日、東京地裁(志田原信三裁判長)であった。化粧品製造販売会社「悠香」(福岡県大野城市)など被告3社は請求棄却を求め、争う姿勢をみせた。
弁論では原告側の女性2人が意見陳述。川崎市の40代女性は05年1月から昨年11月まで茶のしずく石鹸を使用した。06年秋、うどんを食べてウオーキングに出かけると、全身が熱くなり、かゆみを感じた。鏡を見ると顔が腫れ上がっていた。小麦アレルギーだった。
一時的と思ったが、07年12月に再び症状が出た。外食でコーンポタージュスープを飲んだ後、電車で激しい頭痛に襲われた。病院で口から呼吸することもままならず、死の恐怖を覚えた。その後は小麦食品を口にしていないが、茶のしずく石鹸はテレビ番組で被害を知るまで使っていた。今も体調によってじんましんが出るといい、閉廷後の記者会見で「まだ被害を知らない人がいると思うが、早く気付いてほしい」と呼びかけた。