スタディギフトは彼女の存在ありきで企画され、彼女1人への支援募集のみで始まった。そのため、「苦学生を救うサービス」ではなく「彼女のためのサービス」と映ってしまい、学籍の誤表記と相まって非難が増大していった。家入氏はこう振り返る。
「彼女ありきのサービスだった。学費に窮している彼女の存在が、考えるきっかけになった。まずは彼女を救うところから始めて成功のイメージを作る。そこから支援の輪をほかの学生にも広げていくストーリーだった。でも今では最初に2、3人用意できたらよかったなと思います」
■「男女関係」の疑惑は否定
彼女だけで終わらせるつもりは毛頭なかった。彼女を突破口に世間に周知させ、支援を希望する学生に名乗りを上げてもらい、順次、支援募集をかけていくつもりだった。実際、活動停止までに40人ほどの学生から支援希望の申し込みがあったという。だが、「彼女ありき」だけが独り歩きしてしまった。プロジェクトを拙速に進めたという事情もある。
「スタディギフトはやろうと決めてから2~3日で作ったサービス。とにかく早く始めようということで、彼女1人しか準備できなかった。そのことが、『彼女のためのサービス』と見えてしまった」。企画を持ち込んだヨシナガ氏はこう語る。実はヨシナガ氏は彼女と大学の先輩後輩関係にあり、旧知の仲。彼女の悩みを知ったことが、そもそもの企画の発端だ。
このヨシナガ氏と彼女の「関係」に疑念が及び、火柱はさらに勢いづいた。2人が「同居しているのではないか」という情報が掲示板などに書き込まれたのだ。いつしか論調は「彼氏が彼女の資金集めのために作ったサービス」という方向へと向かっていった。このことに当のヨシナガ氏が口を閉ざしたことが「肯定」と捉えられ、大炎上に向かう。
ヨシナガ氏はこの件について「彼女と交際があった事実はない」と否定した上で、「いずれちゃんと説明しなければならないと思っていたが、騒動が収まるまで時期を見ていた」とする。6月5日、ヨシナガ氏はブログで「生活費に困窮していた彼女に格安の家賃で下宿させてあげていた」という旨を公表する意向だ。
リバティーのメンバーの周辺にとって男女が「ルームシェア」することは半ば当たり前で、家入氏もほかのメンバーも「まったく気にしていなかった」。ここに世間とのズレが生じ、疑念が渦巻いた。こうした背景もあり、「そもそも学業をおろそかにして奨学金を打ち切られたからといって支援金を募集しますというのは怠慢」といった、彼女の生き方に対する個人攻撃も誘ってしまう。
■彼女への個人攻撃に発展
奨学金の継続は、ちゃんと授業に出て単位を取得していることが原則。「奨学金の継続打ち切りは相当なこと」「SNSでの活動にうつつを抜かして奨学金を止められたのだから自業自得」「支援すべき人はもっとほかにいる」といった辛らつな意見もツイッターなどで飛び交った。
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