資源・エネルギー ニュース

2012年6月4日

ソーラーフロンティア、米国の水処理施設の太陽光発電設備にCIS薄膜太陽電池設置

 昭和シェル石油100%子会社で太陽電池生産・販売を手掛けるソーラーフロンティアは、米アリゾナ州プレスコット・バレーにある廃水処理施設の太陽光発電設備にCIS薄膜太陽電池を設置した。処理施設で必要になる電気を補う。太陽電池の導入はプレスコット・バレーで初めてだという。

 アリゾナ州の電力大手、ウィルソン・エレクトリックを通じて1.5MW(1500kW)分を供給した。発電設備は既に3月初めに運転を始め、5月に完成式を実施した。式にはプレスコット・バレーの市長も出席し、再生可能エネルギーで公営事業に電力を供給することへの期待の高さをうかがわせた。

 ウィルソン・エレクトリックは2010年2月から、ソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池と他社の技術を比較実験した。その結果、エネルギー変換効率の高さと、高温の環境でも高い発電性能を発揮することを評価。これまでのプロジェクトの経験から、ソーラーフロンティアが最も適していると判断して採用した。

 高い変換効率と発電性能の高さは、大量に電力を消費する今回のような基幹設備では、電気コストの削減が可能になる利点がある。ソーラーフロンティアの米国の最高執行責任者は「この導入事例によってソーラーフロンティアへの評価は一層高まっていく」と、今後の米国での採用に向けて自信を示した。

(日経BP環境経営フォーラム

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