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神経の難病治療に効果のある物質
6月4日 7時22分

神経の難病治療に効果のある物質
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がんの治療に応用する研究が進められているマイクロRNAと呼ばれる物質について、名古屋大学の研究グループが、マウスを使った実験で神経の難病への治療にも効果があることが分かり、パーキンソン病などの治療法の開発に役立つと期待されています。

名古屋大学大学院医学系研究科の祖父江元教授らの研究グループは、体内に数百種類ある「マイクロRNA」と呼ばれる物質の1つを異常なタンパク質が蓄積して神経が壊れる難病を人工的に発症させたマウスに1回だけ投与しました。その結果、投与したマウスは、投与しなかった病気のマウスに比べて、動きが活発になり、異常なタンパク質の量が少なくなったということです。
アルツハイマー病やパーキンソン病など神経の難病の多くは、異常なタンパク質の蓄積が原因ですが、取り除くことは難しく、治療法の開発が課題になっています。
マイクロRNAは、がん治療に応用する研究が進められていますが、研究グループによりますと、神経の難病にも効果があることを動物実験で示したのは初めてだということです。
祖父江教授は「今は動物実験の段階だが、それぞれの病気に応じたマイクロRNAを見つけ出せれば新たな治療法の開発につながる」と話しています。

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