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【芸能・社会】

「謎解きはディナー…」映画化 櫻井、北川コンビ豪華客船を舞台に

2012年6月4日 紙面から

 あの迷コンビがスクリーンに帰ってくる。嵐の櫻井翔(30)主演で高視聴率を記録したフジテレビ系ドラマ「謎解きはディナーのあとで」が、シリーズ初の海外ロケで映画化されることが3日分かった。櫻井演じる毒舌執事・影山と北川景子(25)演じる令嬢刑事・宝生麗子が、シンガポールに向かう豪華客船での連続殺人事件に挑む。監督はドラマ版の演出を務めた土方政人氏。来年春−夏公開予定。

 「お嬢様の目は節穴でございますか?」「お嬢様はアホでいらっしゃいますか?」。奔放な麗子と毒舌の影山による軽妙かつ緻密な謎解きが人気を呼んだ「謎解き−」。昨年の年間ベストセラー1位に輝いた東川篤哉氏のミステリーが原作で、昨年10月期の連ドラは最高視聴率18・1%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録。今年3月にスペシャル版も放送され、映画化を望む声が多数寄せられていた。

 本作で2人は豪華客船「プリンセス・レイコ号」に乗り込み、シンガポールへのバカンスに向かうが、船内で連続殺人が発生。密命を受け乗船していた勘違いキャラの上司刑事・風祭京一郎(椎名桔平=47)も交え、乗員乗客3000人から真犯人を捜すことになる。

 初海外ロケの舞台は、シンガポールを拠点とするアジア最大の客船スーパースター・ヴァーゴ号。全長268メートル、総トン数は日本最大の飛鳥II(5万トン)を超える7万6800トン。船内面積は東京ドームの1・5倍で、映画館やカジノも備えた洋上の楽園だ。インド映画に一度使われたが、邦画では初の撮影となる。

 豪華客船といえば映画「タイタニック」、そして船首での名場面が思い浮かぶが、成河広明プロデューサーは「麗子と影山も自然にそれっぽいことをするでしょうね」とニヤリ。「毒舌も海や船にちなんでスケールアップします」と明かした。

 共演者も豪華だ。乗員側は客室支配人に中村雅俊(61)、船内ステージ歌手に桜庭ななみ(19)、船長に鹿賀丈史(61)。乗客側は福引でチケットを手に入れた下町の珍客に宮沢りえ(39)、映画監督に竹中直人(56)、ギャンブル好きの社長に生瀬勝久(51)。個性的な面々が過去最大の謎解きを盛り上げる。

 5月31日に都内のスタジオでクランクインした櫻井は「ずっと行きたいと思っていたシンガポール。そして豪華客船での撮影。仕事とはいえ胸を躍らせています」と、今月末からの船上ロケを待ち切れない様子。「子供から大人まで楽しめるエンターテインメント作品になると思いますので、ご期待いただけたらありがたき幸せ」と影山口調で意気込みを語った。

 北川も「出演したドラマの映画化は初めてなので本当にうれしい。もともとの良さは生かしつつ、映画として新しい風が吹き込まれる気がします」と期待に胸をふくらませていた。

 ◆あらすじ 世界有数の財閥令嬢で新米刑事の宝生麗子は、長期休暇で宝生家の所有する豪華客船「プリンセス・レイコ号」に執事の影山を連れて乗り込む。出航後間もなく船内で殺人事件が発生し、犯人からの警告文が届く。真相究明の期限はシンガポールに到着するまでの5日間。さらなる被害者が出ないよう奮闘する麗子と影山も、事件に巻き込まれていく…。

 

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