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【大リーグ】

ダル、不運な3敗目 守乱、不利判定で好投報われず

2012年6月4日 紙面から

エンゼルス戦の7回、マウンドを降りるレンジャーズのダ ルビッシュ=エンゼルスタジアムで

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 【アナハイム秋野未知】ああ無情−。レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)は2日(日本時間3日)、当地でのエンゼルス戦に先発。味方の拙攻が続く中、6イニング1/3を5安打3失点(自責2)、7奪三振、3四球と“奮投”したが、要所で味方守備が乱れ、審判員の判定も不利に働くなど不運も重なり、今季3敗目を喫した。ダルビッシュは「ミスは誰にもある。それをお互いにカバーし合うのがチーム。今日は僕がここってときに点を取られた。それ(カバー)ができなかった。悔しい」と自分を責めたが、好投が報われない、どこか歯がゆさも残る結果となった。

 “つまずきの石”が落ちていたのは6回。それまでわずか2安打。この回先頭のプホルスも簡単に2球で追い込んで、最後は152キロの速球で詰まらせて一飛。だが、目測を誤ったナポリが“万歳”して落球。プホルスを二塁まで進めてしまった。1死三塁からは三塁手のベルトレが足を引っ張る。トランボの三ゴロで本塁刺殺を試みるが、握り損ねて送球できずじまい。無安打で先制を許す羽目になった。

 「どういうことがあっても集中力を切らしてはいけない。特に意識しなくても、バッターを目の前にして、セットポジションに入れば勝手に集中する」と動じず、この回は最少失点で乗り切ったが、試練は7回にも待っていた。

 1死二塁の場面。トラウトの遊ゴロは二走アイバーをかすめたかに見えたが、遊撃手アンドラスの守備妨害の抗議は認められず、その直後に勝ち越し適時打を浴びた。続くプホルスに歩かせたところで降板の憂き目に遭った。

 調子自体は悪くなかった。「今日はフォームが良かった。元に戻したというか。もともとそういう投げ方だったというか」と右腕。軸足に体重を乗せ、上げた左足でためをつくる日本ハム時代を思わせるゆったりとしたフォーム。そしてスムーズな体重移動。最速154キロの速球は走り、多彩な変化球も切れた。女房役のトレアルバ捕手が「制球もペースも全て良かった」とうなるほどで、エ軍打線をなで切りにしていった。

 “好事魔多し”で終盤に落とし穴が待ち受け、8勝目は手に入らず、チームも今季初の4連敗を喫した。自身が出演しているビール会社のCMのようなのど越し爽やかとはいかなかったが、自分の投球自体には納得している。勝ち負けは自分の力だけで左右できないというのが持論でもある。「試合をつくれたのは良かったけど、チームが負けたのは悔しい」と話す顔に充実感が漂った。

 

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