元オウム・菊地容疑者、偽名「サクライ・チヅコ」で介護の仕事

　１９９５年の地下鉄サリン事件の殺人、殺人未遂容疑で警視庁に逮捕された元オウム真理教信者菊地直子容疑者（４０）が相模原市の潜伏先近くで「サクライ・チヅコ」の偽名を使い、介護関係の仕事をしていたとみられることが４日、捜査関係者への取材で分かった。

　警視庁は同日、自宅に菊地容疑者をかくまったとして、犯人蔵匿の疑いで自称会社員高橋寛人容疑者（４１）を逮捕した。

　警視庁は４日、菊地容疑者が潜伏していた相模原市緑区の高橋容疑者宅を捜索するとともに、勤務先の関係者から事情を聴くなどして約１７年間に及ぶ逃亡生活の全容解明を進める。教団の組織的支援の有無についても調べる。

　高橋容疑者の逮捕容疑は、菊地容疑者がサリン事件で特別手配されているのを知りながら、２０１０年１２月から自宅に居住させ、かくまった疑い。高橋容疑者は「間違いない」と容疑を認めているという。

　菊地容疑者は逮捕後の調べに「職業は会社員」と供述。「サクライ・チヅコ」の偽名で高橋容疑者と一緒に潜伏先近くで介護関係の仕事をしていたとも話しており、警視庁は裏付けを進めている。

　また、高橋容疑者は「派遣社員として働いていた０５年ごろに知り合い、半年後に（菊地容疑者と）分かった。０６年ごろから一緒に住み始めた」と供述。東京都町田市で約４年、その後相模原市で約２年同居していたと話している。

　捜査関係者などによると、菊地容疑者は９６年１１月まで埼玉県所沢市のマンションで、特別手配中の元信者高橋克也容疑者（５４）らと潜伏していたことが判明しているが、その後の足取りはほとんど分かっていない。菊地容疑者が高橋克也容疑者の行方を知っている可能性があるとみて調べる。

　菊地容疑者の逮捕容疑は、９５年３月２０日、東京都内の地下鉄３路線の車両内に猛毒のサリンをまいて乗客ら１２人を殺害、約５５５０人に重軽症を負わせた疑い。

（2012年6月4日13時49分  スポーツ報知）

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