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菊地容疑者逮捕 サリン関与認める
6月4日 0時58分

菊地容疑者逮捕 サリン関与認める
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地下鉄サリン事件で特別手配されていたオウム真理教の菊地直子容疑者が、3日夜、神奈川県相模原市で身柄を確保され警視庁は殺人などの疑いで逮捕しました。
調べに対して、菊地容疑者は「サリンの製造に関わっていたことに間違いありません。しかし、当時は何を作っているのか知らない状態でした」と供述しているということです。

逮捕されたのは、オウム真理教の信者だった菊地直子容疑者(40)です。
菊地容疑者は、平成7年3月に起きた地下鉄サリン事件で別の信者らとともに犯行に使われたサリンの製造に関わったとして、殺人などの疑いで全国に特別手配されていましたが3日午後8時ごろ、神奈川県相模原市内で身柄を確保され警視庁に移送されました。
警視庁は、指紋や供述の内容などから本人と断定し、3日午後10時すぎ、殺人などの疑いで逮捕しました。
逮捕後の調べに対して、菊地容疑者は「私がサリンの製造に関わっていたことに間違いありません。しかし、当時は何を作っているのか知らない状態でした」と供述しているということです。
警視庁によりますと、菊地容疑者に似ている女がいるという情報が、3日午前中に寄せられ、相模原市緑区城山の一戸建ての住宅に捜査員が張り込んでいたところ、菊地容疑者は1人でコンビニエンスストアの袋を持って歩いて帰宅したということです。
捜査員が「菊地容疑者か」と声をかけたところ「はい」と答えたということです。
警視庁によりますと、菊地容疑者は青っぽいトレーナーにジーンズ姿で髪型はストレートで長いということです。
手配の写真に比べると痩せていて、目の下のホクロなど特徴が似ていたということですが、菊地容疑者を見た捜査員は「すれ違いざまに見たら菊地容疑者とは分からないだろう」と話しているということです。
菊地容疑者は相模原市の住宅で男性と生活していたとみられています。
神奈川県警察本部によりますと、3日午後10時すぎ、40代くらいの男性が大和市の大和警察署を訪れ、「相模原市内で菊地容疑者と一緒に住んでいた」と話しているということで、警察が現在、この男性から事情を聞いています。
菊地容疑者は地下鉄サリン事件のほかにもオウム真理教によるVXガスに関連した殺人や、殺人未遂の3つの事件と平成7年5月に東京都庁で、当時の青島知事宛ての郵便物が爆発して職員が大けがをした事件に関与した疑いがも持たれています。
都庁の事件では、爆発物の原料となる火薬を山梨県の旧上九一色村の教団施設から八王子市内の活動拠点に運んだ疑いが持たれています。
また、地下鉄丸ノ内線の新宿駅で、猛毒の青酸ガスを発生させる装置が見つかった事件にも関わった疑いがあるとみられています。
菊地容疑者は、平成8年の11月ごろ、同じく特別手配されている高橋克也容疑者(53)らと埼玉県所沢市のマンションに潜伏していたことが分かっていて、高橋容疑者の行方についても知っている疑いがあるとみて調べることにしています。
警察庁は、今年1月特別手配されていた教団元幹部の平田信被告が逮捕されたことを受けて、菊地容疑者と高橋容疑者に対する情報提供への懸賞金を1000万円に引き上げるなど行方の捜査に全力を挙げていました。

“もっと早く出頭すべきだった”

菊地容疑者が製造に関わった疑いが持たれている猛毒のVXガスをかけられ、一時、意識不明の重体となった「オウム真理教家族の会」の会長の永岡弘行さんは「自分が関わった事件の重大さを考えれば、もっと早くみずから出頭するべきだったと思う。逮捕された以上、自分が知っていることはすべて話してほしい。裁判は傍聴して姿勢を見届けたい」と話しています。

オウム真理教から名前を変えた教団「ひかりの輪」は「菊地容疑者が事件の真相を明らかにして警察に協力するとともに、2度と同様のことが起きないよう社会に教訓を残し、償いの道を歩んでいくことを望みます」というコメントを出しました。

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