◆再稼働けん制も
菅直人前首相は二日、湖西市民会館で講演し、原発再稼働問題について「国民もかなり我慢しないといけないが、(原発が)止まった状態でもこの夏、何とかなると思う」と述べた。また、各党が原発問題への態度を明確にし、次期衆院選や参院選の争点にすべきだとの認識を示した。
菅氏は「最も安全な原発は脱原発だ」と脱原発の立場をあらためて強調。「再生可能エネルギーの普及は、国内産業や地域の活性化につながる」とも述べた。
政府が今夏にもまとめる新エネルギー基本計画には「原発依存からの脱却は、日本の電力事業をどうするのかを併せて進めていかなければならない」とし「来年の国政選挙で、皆さんの一票で日本の方向性を決めることが重要」と強調した。
首相として昨年五月、中部電力浜岡原発(御前崎市)の停止要請を決断した経緯にも言及。同原発を視察した海江田万里経済産業相(当時)から「停止すべきだと思う」との進言を受け入れたことなどを明かした。
講演会は、脱原発と浜岡原発の廃炉を訴える湖西市の三上元(はじめ)市長の後援会が主催した。
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