尾崎紀世彦、亡くなる
2012.06.02 10:53
レコード大賞を受賞した時の印象が鮮烈だった。
当時レコード大賞は大変な権威で、歌手として最高の栄誉とされていた。それを受賞した歌手はその感激で泣き、最後は涙ながらに受賞曲を歌うというのがテレビ番組的なお約束だった。
ステージに家族をあげて、とにかく泣かせようという演出も定番化していた。
その世界観と尾崎紀世彦は無縁だったのだ。
彼が受賞でしてみせたリアクションは笑顔とVサイン。
受賞曲も満面の笑みで歌い上げ、涙の気配はゼロだった。その姿は痛快だった。
日本で歌が上手いとされるのは、バラードに於ける情感の表現だったり、過剰な情緒の表現だったりする場合が多い。
しかし尾崎紀世彦は一貫して陽性でアッパーな世界観で歌い続けた。
とても異色のシンガーだった。
ただ不思議と、いつも一人というイメージがあった。それは孤独とか孤立という事でなく、自然に一人であるという感じだった。
明るい陽性であるから一人、という日本には余りいない佇まいの人だった。
ご冥福をお祈りします。
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