5月27日のブルージェイズ戦で今シーズン7勝目、日米通算100勝を挙げたレンジャーズのダルビッシュ有。日本での注目度の高さは相変わらずだが、アメリカでもその評価と認知度はデビュー後着実に高まってきている。
そのことが如実に出ていたのが、ジム・ボウデン、ジム・ケイプル、ジェイソン・スタークらスポーツ専門局ESPNの解説者8人が、MVPなど主要賞を現時点で予想した企画の結果だ。ダルビッシュはエンゼルスの外野手、マイク・トラウトを抑え、ア・リーグ新人王のトップに位置づけられたのである。
3割ほどの打率をあげているトラウトもすごいとしながらも「防御率2.60(選考時)とイニング平均1三振以上を挙げているダルビッシュと比べるのは難しい」と評し、さらにトラウトが出塁率と長打率を合わせた指標、OPSで1.013といった好成績を残さなければ「ダルビッシュが逃げ切るだろう」としている。OPSは0.8を越えれば好打者とされており、例年1を越えるのはトップ打者クラスのみ。ダルビッシュがこのまま好成績を維持し、新人王を獲得するのは確実と見ているのだ。
新人王のみならずサイヤング賞との同時受賞もある!?
さらにリーグ最高の投手に贈られるサイヤング賞についてもダルビッシュはジャスティン・バーランダー(タイガース)、ジェイク・ピービー(ホワイトソックス)、ジェレッド・ウィーバー(エンゼルス)に続く4位に挙げられている。新人王とサイヤング賞の同時受賞は過去1981年のフェルナンド・バレンスエラ(ドジャース)だけで解説者らは「ここまで有力な結果を残している」とし、史上2度目の快挙の可能性は十分にあることを示唆した。
またスポーツ専門サイト、ブリーチャー・レポートのコラムニスト、ランス・リービス氏はそのものずばり「ユウ・ダルビッシュがルーキー・シーズンにサイヤング賞を獲る理由」と題したコラムを執筆している。その中で同氏はやはり投球イニングに対して三振が多いこと、さらにサイヤング賞を受賞するには好投手として強い印象を与えることが重要と解説。ダルビッシュは素晴らしいスタートによりそれらを実現しているとし、同賞の最有力候補となる要因を挙げた。
<次ページへ続く>
メジャーリーグ特報 バックナンバー
- イチロー200本安打は芸術になった。 メジャーの野球殿堂入りも確実に! 2009年9月15日
- イチロー、200本安打まであと5本! 偉大なる“通過点”までの道のり。 2009年9月8日
MLB ニュース
レンジャーズ上原は1回無失点 エンゼルス戦
2012年6月2日(土)15時47分 - 共同通信
レンジャーズの上原は1日、アナハイムで行われたエンゼルス戦に2―4の八回に3番手で登板し、1回を1安打無失点、1三振。防御率は1・37。勝敗は付かなかった。チームは2―4で敗れた。(共同)…記事全文
MLB コラム
-
[スポーツ・インサイドアウト]
ケンプの故障と混戦のMVP争い。~打撃絶好調なMLBの男たち~ -
[Sports Graphic Number]
<再出発の決意を語る> 松井秀喜 「“20年前の気持ち”で挑むメジャーへの道」 -
[Sports Graphic Number]
<メジャー登板徹底解説> 桑田真澄が見たダルビッシュ有の果てなき可能性。