多少オタク気がある、自称・普通の高校生。
自宅は洋菓子専門店ストレイキャッツで、オーナー(都築乙女)の弟でもある。
個性的な少女たちとマイペースな姉に振り回されて、トラブル続きの騒がしい日々を送っている。
本人は基本的に平和主義者で、平穏な生活を送りたいと渇望しているのだが、現在のところ、哀しいことにその望みは叶っていない。
生まれついての不器用で、家事一般は無難にこなせる程度にまで苦労を重ねたものの、洋菓子作りの腕前は、まだまだ素人に毛が生えたレベル。
中学生の頃から、周囲の影響で少しずつオタクの世界に足を踏み入れ、今では“遅咲きのアニメファン”として、ディープな友人から将来を期待されている。
芹沢文乃
菊池家康
文乃
:「……これ書いたの誰? 巧を振り回す個性的な少女って、誰のこと?」
家康
:「鏡とか持ってこようか? おそらく答えはそこにあると思うぞ」
文乃
:「竹串で眼球を突いて、そのまま備長炭で炙るわよ。塩で」
家康
:「だーーーっ!? オレじゃないっ、オレが書いたんじゃないっ!」
文乃
:「そもそも、なんで巧の紹介が、私と菊池のコンビなのよ……」
家康
:「うーん、オレが巧をオタクの世界に引きずり込んだからじゃね? 中学ん時に」
文乃
:「……普段ボーっとしてるから、こーゆー悪い虫がつくのよ。あのバカ」
家康
:「ボーっとしてるっちゅーか、ああ見えて割と理屈っぽいし、愚痴っぽい所もあるんだけどな」
文乃
:「優柔不断というか、八方美人というか……まあ、そのぶん良い所もそれなりにあるんだけど」
家康
:「ほほーう? それはぜひ拝聴したいですな。巧の良い所。気になりますなあ」
文乃
:「い、今のは言い間違いっ! あんたの聞き間違いっ! 今すぐ記憶を失えーーーっ!」
見た目は極上の美少女だが、その中身は凶暴かつ理不尽という二律背反な女子高校生。「二回死ね!」が口癖で、素直とは対極の性格を持つ巧の幼馴染。
その為、学園の男子からは近寄りがたい存在に思われており、「距離を取って鑑賞してるだけなら幸せだが、近づくと地獄を見る」という噂が流布されている。
一部では絶大な人気を誇り、彼女の隠し撮りプロマイド写真が高値で取引されている。
軽やかな足技で、数々の不埒な男(主に巧)を蹴り倒してきたバイオレンスガール。
一方で、情に厚く心優しい一面も持ち合わせているのだが、表立ってその姿を見せることは少ない。
別段、オタクでも何でもないのだが、幼馴染である巧の動向を少しでも理解しようと、漫画を読んでみたり、アニメを見てみたりと、少なからず努力を続けていたりする。
洋菓子専門店ストレイキャッツでバイトしている、唯一のウェイトレスであり、店の先行きと都築家の行く末を、誰よりも案じている心配性の女の子。
◇スリーサイズ◇
B:とても大きい
W:キュっと締まっている
H:実はそこそこ大きめ
都築乙女
都築巧
巧
:「えーと、一言でいうと“鬼”です」
乙女
:「こらこら〜。巧ったら、思ってもいないことを言っちゃダメよ〜」
巧
:「凶暴な性格は本っっっっ当に昔から変わらないんだよ。……顔は可愛いのに」
乙女
:「あれあれぇ? なんだかちょっと顔が赤いね〜、巧ったら♪ うふふ、おませさんっ」
巧
:「はっはっは、その手の揶揄はガキの頃から慣れっこだから動じないよ、姉さん」
乙女
:「ちぇー。でも文乃ちゃん、確かに素直じゃないところがあるよね〜」
巧
:「素直じゃない、とか、そんなレベルですらないような気がするけど……まあ、ある意味では素直なのかも」
乙女
:「そうね〜。その辺のことは本編を読んでもらえばわかっちゃうと思うけど〜」
巧
:「あと、どこからそんな発想が生まれてくるんだ、ってツッコミたくなるほど、脅し文句のバリエーションが豊かだな」
乙女
:「二回死ね〜、とか言っちゃうもんね〜。あの発想は羨ましいな〜。私も見習わなきゃ〜」
巧
:「……それだけは勘弁してください」
小学生にしか見えない美幼女でありながら、小学生を凌ぐワガママさを発揮する、名家、梅ノ森家の令嬢でもあるスーパーセレブ娘。
私立梅ノ森学園の理事長の孫でもあり、自身を「学園の支配者」と呼んで憚らない。
なぜか巧を下僕扱いしており、巧が自分の事を神より崇拝していると信じて行動する。
その為、忠誠の証として「お手」を要求してくることも、しばしば。
祖父であり、梅ノ森家の当主であり、学園の理事長でもある梅ノ森喜三郎を敬愛している傍ら、キレると「お爺様に頼んで、アンタなんか万年留年にしてやるんだからーっ!」と、その力に縋りつくことがある。
幼い頃からアニメが好きで、そこそこ年季の入ったオタク少女だったりするのだが、普段のワガママ放題な言動が強烈すぎるため、その事実はあまり知られていない。
◇スリーサイズ◇
B:果たしてこれをバストと称していいものかどうか、悩むレベル
W:引き締まっているように見えるが、触るとプニプニしているレベル
H:上記2つから考えて、おおよその事は察して欲しいレベル
都築巧
菊池家康
家康
:「言いたいことが山のようにあるので、とりあえず箇条書きにして持ってきた」
巧
:「いや……ここは悪口を並べようのコーナーじゃないからな。勘違いしないように」
家康
:「まあ冗談はさておき。オレはともかく、お前は下僕扱いされてるもんねー」
巧
:「お手、とか、おすわり、なんかは日常茶飯事だ。最近、ちょっと慣れてきた自分が怖い」
家康
:「そしてあの、一部のマニアを狂喜させる幼児体型。幸いオレは三次元は対象外なのだが」
巧
:「本人は、無茶苦茶そのことを気にしてるんだぞ。もし聞かれたら、地獄を見るぞ」
家康
:「この前ちょっとからかったら、お爺様に頼んでアンタの出席名簿にだけロシア風のミドルネームを入れてやる、って脅された」
巧
:「……地味にヤだな、それ。にしても梅ノ森がオタクだって事は知ってるのか?」
家康
:「まあね。DVDとか無茶苦茶持ってるんだぞアイツ。録画してエンコードして、せこせこHDDに溜めてるオレとは大違い。これがセレブと庶民の差かしら」
巧
:「まあ……とにかくビックリするくらい金持ちだよな。リムジンでお出迎えだし、たまにヘリで来たりするし」
家康
:「しかし、この3サイズ表記には誰もツッコまないのかね。知られたら命が危ないぞ」
無口でクールな美少女。素性不明で性格も不明。
非常に器用で、周囲をあっと驚かせることも多い。
まるで生きた辞書のように博識で、どこでそんな知識を仕入れたのかも不明。
不明だらけのミステリアスな存在だが、ボーっとしていることも多く、「もしかして目を開けたまま寝てるんじゃないか?」と周囲が心配してしまうほど、いつも落ち着き払っている女の子。
なぜか動物に好かれる体質の持ち主で、その膝や肩、時には頭に猫を乗せていることが多い。
その為かどうかは定かではないが、特技は猫の真似。
様々な経緯から、洋菓子専門店ストレイキャッツで、巧と同居することになる。
◇スリーサイズ◇
B:標準より少し大きめ
W:きゅっとくびれて細い
H:少し小さめのおしり
都築乙女
芹沢文乃
乙女
:「というわけで、希ちゃんの紹介〜」
文乃
:「……紹介といっても、とにかく不思議な子というか、掴めない性格というか」
乙女
:「そうね〜。あんまり積極的におしゃべりするタイプじゃない子だもんね〜」
文乃
:「私としては、もうちょっと危機感を持ってもらいたいと思うんです」
乙女
:「ほうほう? 危機感とな〜?」
文乃
:「まあ……紆余曲折あって、あのバカ巧と一つ屋根の下で過ごすことになったんだから、もうちょっと相手を意識するとか」
乙女
:「はっ!? もしかして……やきもち? 巧〜っ、文乃ちゃんがやきもち焼いてくれてるよ〜ぉ」
文乃
:「んなッ!? ち、ちちちっ、違いますッ! 絶対に違いますッ!」
乙女
:「冗談冗談〜。でも、すごく可愛いし、なんだかほっとけないタイプの子でしょ〜?」
文乃
:「それは……そうですね。見てて、つい世話を焼きたくなっちゃうというか」
乙女
:「うんうん。詳しいことは本編で知ってもらうしかないわね〜。乞うご期待って感じ〜」
スタイル抜群の巨乳美女で、洋菓子専門店ストレイキャッツのオーナー兼パティシエール。
町内では知らない者はいない程の有名人であり、数多くのファンを持つ“町内のアイドル”的存在。
超がつくほど天然でマイペース。弟である巧を溺愛している。
趣味は『人助け』という善意100%の性格のため、しばしば巧たちを巻き込んでのトラブルに発展することもある。困っている人がいると知るや否や、たとえ地球のどこであっても、「ちょっとお手伝いに行ってきます」と書置きを残し、店の経営を放り出して失踪するため、巧にとっては頭痛の種でもあり、自慢の姉でもあるという困ったお姉さん。
一方で、本職でもある洋菓子作りの腕前はいまいちパッとしない欠点を持つ。
◇スリーサイズ◇
B:爆乳とは、まさにこのこと
W:まるで砂時計を思わせるシェイプ
H:むっちり安産型
都築巧
梅ノ森千世
巧
:「弟の俺が紹介するのはいいとして、なぜ梅ノ森まで……?」
千世
:「あの女には、いつもいつもペース狂わされっぱなしだからよっ」
巧
:「ゴーイングマイウェイな人だから、その辺は諦めてくれ」
千世
:「そもそも、この趣味は人助けってのがわっかんないなー。なんなのさコレ?」
巧
:「読んで字のごとく。この前なんか、近所の少年野球のチームがメンバー不足で大会に出られないって聞きつけて、小学生のフリしてピンチヒッターになろうとしてたんだぞ。もちろん全力で止めたけど」
千世
:「あたしが聞いた話だと、南の島で火山が噴火したから止めてくる……って、土嚢を担いで出て行こうとしたって噂が」
巧
:「……ノンフィクションだ。とにかく世界中のどこでも、人が困ってたら助けに行っちまうんだよ」
千世
:「それは別にいーんだけど、あたしの下僕の都築を巻き込まないで欲しいわ」
巧
:「……どっちもどっちだが、姉さんが不在になるとケーキ作る人間がいなくなるから本当に困る」
千世
:「あたしがガツンと言ってあげたいけど、ダメだもんあの女、暖簾に腕押し、ヌカに釘だわ」
巧
:「あー……また『千世ちゃん今日もカワイイ〜♪』って頬擦りされて、身動きできなくなるな」
千世
:「弟なんだから、あーいうの止めさせなさいよっ! あたしの下僕でしょーが」
巧
:「無茶いうなよ……誰も姉さんを止められる人間なんかいないって」
典型的オタクにして、中学時代からの巧の悪友。
一部では「鬼畜の菊池」と呼ばれているほどヒネた性格だが、基本的に根は善良。
かなりディープなオタクであり、巧や大吾郎をそちらの世界に引きずり込んだ張本人。
三次元には興味なし、女などJPGかPNGで十分――と宣言して憚らないが、唯一、巧の姉である都築乙女だけは三次元でありながらも認めており、「乙女師匠」と呼んで心酔し、萌え対象にまで昇華させている。
◇スリーサイズ◇
B:脂肪も筋肉もない、紙のような装甲
W:あばら骨
H:たまにお尻にニキビができる
菊池家康
幸谷大吾郎
家康
:「ちょっと待って! なぜにオレだけ自分の紹介にセルフ出演なの!?」
大吾
:「仕方ないだろう。名乗り出る者がいなかったのだ」
家康
:「あともう一点! オレの3サイズ表記って必要か? 最後のヒップなんか、ただのプライバシー暴露じゃね?」
大吾
:「そこまでにしておけ。しかしマニアであることは高く評価されているようだぞ」
家康
:「まあ、たった一つ残されたアインデンティティだもんね。巧もオタク色に染めてやったしネ」
大吾
:「その都築が、菊池の紹介に顔を出さないというのも解せないが……」
家康
:「うん。後でアイツの名前で外国のサクラだらけの出会い系サイトにメールアドレス登録してやろうと思う」
大吾
:「……前言を撤回する。なぜか不思議と都築の欠席が理解できた」
家康
:「言っとくけど、オレは芹沢の次に、巧とは古い付き合いなんだぞ。中1の頃からだもん」
大吾
:「なるほど、離れていても心は繋がっているというわけか。さすが菊池だ。俺の及ぶところではないな」
家康
:「だからちょっとマジで凹んでる。なんでオレ巧抜きで、自分で自分の紹介してるんだろう。死のうかな」
大吾
:「……つ、次はきっと都築も来るだろう。夢を諦めるな、菊池」
武道一本道の日本文化男。
知る人ぞ知る古武術、幸谷流柔術道場の跡取り息子であるにも関わらず、菊池家康にプラモデル(日本の城シリーズ)を勧められて以来、すっかりハマってしまった。
あらゆる体術に通じており、ルックスも悪くないのだが、成績は最低を通り越して最悪というアンバランスな高校生。
そんな彼を、家康や千世は言葉たくみに操って遊んでいる。
過去に一度、道場に遊びに来ていた乙女に手合わせを願い、敗北を喫したことがある。
それ以来、乙女に憧憬の念を抱いている。
◇スリーサイズ◇
B:鉄条を編んだような引き締まった胸筋
W:6つどころか、8つに割れた腹筋
H:引き締まりすぎて、常にえくぼがある尻筋
都築巧
幸谷大吾郎
巧
:「……お互い、家康に勧められてオタクの道に入っちゃったんだよな」
大吾
:「確かにな。しかし俺はまだまだ未熟だ。菊池のようにはいかん」
巧
:「それにしても、大吾郎の家って道場なんだよな、古武術の。……なのにウチの姉さんに負けたの?」
大吾
:「うっ。そ、それは、油断したというか、いや言い訳は日本男児にあるまじき行いだな」
巧
:「わかった、その辺の話題に触れるのは止めとく。にしても問題なのは成績っつーか勉強だよな」
大吾
:「どうにも暗記科目というのが苦手でな。それでも日本史、古典はマシな方なのだが。あとは体育か」
巧
:「前々から言いたかったんだけどさ、体操着に着替えるとき、みんなちょっと引いてるんだぞ」
大吾
:「引いてる? なぜだ?」
巧
:「だって……大吾郎って、基本的にふんどしスタイルだろ、下着……」
大吾
:「うむ。越中ふんどしを好んで穿いている。六尺も嫌いではないのだがな。よかったら都築にも一枚進呈しよう」
巧
:「……遠慮させてくれ、全力で」