だめ恋愛体質からの脱出のヒント−タイプ別−

■「思い残し症候群」を解消するヒント

 性を超えた聖なる愛を出せる人というのは、年配の男性であることが多いでしょう。年齢だけでは判断できませんが、慈愛に満ちた職場の上司や先生などが一般的です。 基本的には、自分の直感で選ぶしかないのですが、過去において、あなたが聖なる愛や葛藤のない無私の愛を一度ももらったことがないと、それが未知なる体験となるので、その世界へ飛び込む勇気が必要です。また、未知なるがゆえに、何を基準に人選していいのかわからないと思います。この堂々巡りのジレンマを解くためにも、いま自分の作っている人間関係の分析をすることが必要です。 

 自分は、これまで誰とどんなつき合いをしてきたのか、何を求めてつき合ったのか、見下し合いの関係ではなかったのか、依存や執着の関係ではなかったのか、さみしい者同士の傷のなめ合いではなかったのか、自分は誰に対してどんな怒りをもっているのか、現実がどうなってほしいかったのか、そうしたことを紙に書いてみることです。 そうすると、ぼんやりとではありますが、自分が必要とするものが何か、わかってきます。すると、誰がそれを自分に与えてくれるのか、おぼろげながらわかってきます。 

 後は試行錯誤でホンモノを探っていけばいいのです。はじめから正解を得ることはできません。たとえ、100回失敗しても、101回目の成功を信じてやらないといけません。途中であきらめてはいけません。 もし、相手が愛情深い人であれば、あなたは自動的に「赤ちゃん返り」をするようになるでしょう。そこで、幼児期をもう一度やりなおしてください。「育てなおし」によって過去の「不快」を「」の記憶で塗り替えるのです。 

 

■「DSS」を解消するヒント

 今、あなたにもっとも必要なのは、自分自身の感情にウソをつかずに自分の本当の気持ちを知ることです。 これまでのクセが簡単に直るかしら… と不安に思うかもしれません。でも、一度でも、自分のウソに気づくことができたならば大丈夫。自分の気持ちに正直に生きたい真の満足と愛情と幸せを手に入れたい、という思いがある証拠です。 人を幸せにするのは、自分の本当の気持ちです。真実を知ったら、2度と自分にウソをつきたくなくなります。自分にウソをついたら不快しかもたらされないので、気がついたら自然とやめるようになります。

  心のレンズのくもりを除けば、これからあなたが幸せを手に入れるために必要なものが自然と見えてくるはずです。 父親の呪縛から解き放たれたあなたなら、幸せにしてくれる男性が誰なのかおのずとわかってきますし、もちろん、「理想の男性像」も変わってきます。これが現実が変わる、ということなのです。現実が変わらない限り、あなたの恋愛運も変わりません。悪いままです。ゴキブリと結婚したくなければ、勇気をもって、自分の過去の恋愛を見つめることです。 

 

■「幸せ恐怖症」を解消するヒント

 「自分の親に対する怒り」そして「母の娘に対する嫉妬」というのは、まだまだ世間ではタブーになっています。親に感謝できるようになってこそ、一人前の大人であるという常識がまかり通っているからです。けれども、そうした「常識」こそがあなたの幸せを狂わせているのです。 親に対する怒りをきちんと把握できた人は、日常のできごともあるがままに認識できるようになります。むしろ、親に感謝すべきことは感謝できるようになります。 

 真実を見ることのできる人は、怒るべきことは怒り、感謝すべきことにはきちんと感謝できる人になります。人が不幸なのは、感謝すべきときに怒り、怒るべきときに笑っているからです。事実をきちんと直視していないとこうなるのです。 事実を直視できるようになると、自分自身の感情をも素直に受け止められるようになります。だから、恋人選びも間違いがありません。本当に好きな人とつき合うようになるからです。お母さんの目を気にして彼氏を選ぶこともありません。愛情深い男性を的確に見抜くようになります。 

 

■「執着恋愛」を解消するヒント

 執着恋愛タイプの人は、さみしさを紛らわすためだけに人とつきあうことがとても多いのが特徴です。友人関係でも恋愛関係でもそうです。本当に好きな人ではなく、さみしさから本当は好きでもない人ともつき合ってしまうのです。でも、そうして選んだ人というのは、好きでないだけでなく、相手もさみしい人がほとんどです。さみしい人同士ではいくら集まってもさみしさは埋められません。愛情を出すことができないからです。 

 さみしさに負けて、今までのつき合いでその場を紛らわしてしまうと、またもとの契約関係だけの人間関係に逆戻りです。傷をなめ合う関係はとても甘美ですが、再び辛い嫉妬と不安と不信感にまみれた世界へもどるだけです。 これを読んでいるあなたは、その世界から脱出する一歩を踏み出しています。あなたがこのチャンスをものにして、自分を知り、真実の愛を求めて旅立ち、すばらしい結婚ができることを願います。世の中、探せば、けっこう無条件の愛があるものです。あなたが「そんなものあるわけがない」と思っているから見つからないのです。信じれば愛が見えるのです。 

 

■「セックス妄想」を解消するヒント

 イヤなことを思い出して、それを事実として客観視できないから暗くなってしまうのです。一度、思いっきり過去の事実をすべて書き出すと、とってもスッキリするものです。 思い出したら泣けてきますが、しかし、一度だけです。きちんと過去を思い出さないから、未来において、何度も泣くことになるのです。一度思い切って洗いざらい暴露してみることは、とっても効果があります。真実を知ることはとても大事なことです。私たちは真実を見て見ぬフリはできないからです。たとえ、見て見ぬフリをしても、怒りは残るからです。その怒りを消すことはできません。むしろ、過去の真実を見たほうが怒りは減ります。そして、未来の希望が見えてきます。 

 なぜなら、スッキリするまで過去を見つめると、今度は、自分が欲している愛を誰がもっているのか、おのずとわかるようになるからです。これがわかると、あなたが魅力を感じる男性のタイプが大きく変わってきます。その人こそ、あなたに父性愛をあげられる人です。女性が実父以外の男性から、騎士のような父性愛をもらうことは、現実ではなかなか困難ですが、不可能ではありません。 

 

■「男性改造願望」を解消するヒント

 もし今、彼から突然別れを切り出されたら、どう思いますか、ちょっと考えてみてください。あるいは、今までつき合った人から別れを切り出されたとき、当時あなたはどう思いましたか、思い出してみてください。

 「あんなに尽くしてあげたのに… 裏切られたわ」 そう思うのではないでしょうか。彼の行為はあなたの愛情を踏みにじる裏切り行為であったと感じたのではないでしょうか。この「裏切られたわ」という感情こそが、あなたの彼への愛情という見返りを期待した行為であることのなによりの証拠なのです。あなたのホンネです。 

 純粋に相手を思いやったことならば、「裏切られた」とは思わないものです。なぜなら、はじめから期待していないからです。裏切られたと感じるのは、あなたが何かを期待しているからこそです。そういう下心がなければ、決して裏切られることはありません。ですから、ホンモノの無償の愛を出している人は、誰にも裏切られない日々をおくっているのです。もし、あなたがこの事実と向き合うことができたなら、あなたは今まで漠然と抱えてきた彼への不満や未来への不安が解消するでしょう。何に不安を感じ、本当は何を求めているのか、それを自覚できるいいチャンスなのです。 

 

■「男性破壊願望」を解消するヒント

 今、あなたに必要なのは、自分のこれまでの男性関係を見つめ、彼らにしてきたことを客観的に分析してみることです。自分の中の怒りが誰にどんな形で向けられるのか、を知る作業です。次に、何のために怒りをぶつけたのか、あるいは破壊したのか、という目的を探ってみることです。それがわかれば、いかにあなたが彼らにしてきたことがお門違いのものか、そして、いかに不毛か、ということがわかるでしょう。

 

*著書「くらたま&岩月教授のだめ恋愛脱出講座」より抜粋