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【福井発】

大飯再稼働 判断時期、首相にかかる

2012年6月2日

県専門委 ぶれれば見直しも

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 関西電力大飯原発3、4号機(おおい町)の再稼働問題は、関西広域連合が容認姿勢を示し、局面は西川一誠知事や時岡忍おおい町長の判断に移る。県原子力安全専門委員会(委員長・中川英之福井大名誉教授)の結論が判断材料になるが、既に「3、4号機が再稼働しても安全」という報告書の内容は固まっている。ただ、その時期は野田佳彦首相が、原発の必要性を明確に国民へ伝えられるかにかかっている。 (梅野光春)

 専門委は五月上旬までに実質的な審議を終えたが、結論を出す時期は不透明だった。だが、ある委員は一日、「これまでに出た疑問点は、全て答えを得られている」といい、安全性を認める内容で、結論はほぼまとまっているとの見解を示す。

 専門委の動きは、当初はスムーズだった。二月十三日に経済産業省原子力安全・保安院が同原発の安全評価(ストレステスト)の一次評価を終えると、専門委は二十日に保安院の担当者から説明を受けた。四月四日には中川委員長が「個人的な見解では、ハード面の安全性はほぼクリアできている」と評価。十四日に枝野幸男経産相が知事に再稼働への同意を要請すると、二日後の専門委で政府の安全基準を審議。ある県議が「四月中に報告書が出るかと思った」というほど速かった。

 だが、審議のまとめに入った五月上旬から失速し、二十一日を最後に会合は開かれていない。背景には電力消費地・関西地区の反発を抑えきれず、再稼働の必要性を明言しない政府への、西川知事の不信感があった。

 二十四日の知事会見で「政府の姿勢がはっきりしないと、専門委の議論が元に返る恐れがある」と明言。政府の暫定的な安全基準には法的裏付けがなく、政府がぶれれば審議の見直しが必要だから、結論はまだ出さない方がいい−という知事の意思表示とみられる。

 西川知事は「野田首相は原発の必要性を国民に向けて、はっきりと示すべきだ」と繰り返している。

 ■県原子力安全専門委員会■ 原子力工学や放射線医学の専門家ら10人と、地震工学と地質学に詳しい臨時委員2人の計12人の学識経験者で構成。行政上の権限はなく、県の原子力行政の諮問機関として、独立的・技術的な立場から助言する。高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)のナトリウム漏れ事故を検証した県の委員会が2003年、常設の第三者委員会をつくるよう提言。04年8月に新設された。

 

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