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【社会】

職歴漏えい 1年余で100件以上 横浜の職安職員

 ハローワーク職員による職歴情報の漏えい事件で、愛知県警捜査二課と名古屋・中署などに国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕された神奈川労働局「ハローワーク横浜」非常勤職員西沢えみ容疑者(47)=神奈川県藤沢市=が三月までの一年余で、少なくとも百件以上の情報を故意に漏らした疑いがあることが、関係者への取材で分かった。 

 県警によると、西沢容疑者は「藤田さんから頼まれ職歴を教えた」、同法違反(唆し)容疑で逮捕された調査会社役員藤田利恵子容疑者(51)=藤沢市=は「生活費欲しさから、西沢さんから個人の職歴を漏らしてもらった」と供述している。

 西沢容疑者は情報一件当たり数千円の報酬を受け取った疑いもある。給与以外に毎月平均して二十万円前後の収入があったとみられ、県警は両容疑者間で金銭のやりとりがあったとみて、贈収賄容疑の立件に向けても捜査を進める。

 西沢容疑者は、藤田容疑者から携帯のメールで依頼を受け、職場の端末で不正に情報を取得。一部は藤田容疑者の会社にファクスする方法で漏らしていたとみられる。

 各地の労働局、ハローワークからは、雇用保険のすべての被保険者にかかわる個人情報のデータベースで氏名、生年月日などの検索が可能。離職証明書発行などを担当する雇用保険適用課員の西沢容疑者も端末を自由に操作でき、県警によると、昨年一月〜今年三月、約四万八千件の職歴を照会していた。

 関係者によると、藤田容疑者は、こうした仕組みを熟知し、西沢容疑者に情報が欲しい人の氏名と生年月日を伝えていたらしい。

 

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