クローズアップ2012:死刑順位、基準は闇 決裁に13人関与、起案内容黒塗り

毎日新聞 2012年06月01日 東京朝刊

関連文書から分かった死刑執行手続きの流れ
関連文書から分かった死刑執行手続きの流れ

 一方、約11カ月の法相在任中に執行命令を出さなかった杉浦正健氏は「死刑に関する情報開示の現状はあまりに閉鎖的」と指摘。「国民の間で死刑制度の是非をきちんと議論するためにも、被害者やメディアが執行現場に立ち会う州もある米国のような透明性の高いやり方を見習うべきではないか」と提言した。

 03年以前の文書を04年に開示請求し、ほとんど不開示とされ裁判で争った新谷桂弁護士は、市民が裁判員として死刑の是非を判断するよう迫られている現状に言及。「重い判断を委ねている国民に、執行時の手続きなどの情報を十分に提供することは国の義務。現行の絞首刑が本当に憲法が禁じた『残虐な刑』に当たらないのかどうか、国民が判断できるよう、情報開示がさらに進められても良い」と述べた。

 また、諸沢教授は「被害者の多くは(刑事訴訟法で規定された)6カ月を超えても執行されないことに疑問を感じている」と指摘。「今回の開示では確認できなかったが、確定から6カ月の時点で執行されていない場合、『なぜまだ執行されないのか』を記載する文書が存在してしかるべきだし、その理由が被害者側に伝えられるべきだ」と話した。

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 ◇開示された9種類の文書

 ●09年分            全面開示 部分開示 全面不開示

(1)死刑執行上申書           0    9    23

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