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県政ニュース

浄水場におけるホルムアルデヒド検出事案の原因調査について(経過報告)

印刷用ページを表示する 掲載日:2012年6月1日更新
部局名: 環境部
課所名: 産業廃棄物指導課
担当名: 監視・指導担当
担当者名: 佐藤
内線電話番号:3137
直通電話番号: 048-830-3130
Email: a3120@pref.saitama.lg.jp

 利根川水系の複数の浄水場でホルムアルデヒドが検出された事案について、埼玉県、高崎市、群馬県が共同して原因調査に当たってきたところ、5月24日国から、今回の事案についてヘキサメチレンテトラミン(以下「HMT」と記す。)の強い関与が推定されるとの発表があったことから、同物質に絞って調査を進めてきました。

 現時点の状況は、次のとおりです。

 

1 HMTを扱っている事業所に対する詳細調査

 ・調査対象  HMTを扱っている埼玉県・群馬県内の4事業所

           DOWAハイテック(株)を除く(PRTR法に基づく届出による。)

 

 

埼玉県

群馬県

事業者

W社

X社

Y社

Z社

調査日

5月25日

調査結果

HMTの使用状況、処理方法、排出方法、事故の有無等について調査したところ、異常は認められなかった。

 

2 HMTを含む産業廃棄物の処理について

 埼玉県本庄市に所在するDOWAハイテック(株)は、HMTを含む廃液について、中和処理を高崎市内の2事業者(A社及びB社)に、収集運搬をC社に委託していました。

 このため、埼玉県がDOWAハイテック()(5月25日)とC社(5月28日)に対し、高崎市がA社とB社(5月25日)に対し、廃棄物処理法第18条に基づく報告を求めたところ、DOWAハイテック()、A社、B社からは5月29日に、C社からは5月31日に報告がありました。

 現在、埼玉県、高崎市、群馬県で共同して内容の精査を行っておりますが、現時点で確認できたことは次のとおりです。

 

(1) 契約書における告知事項について

 DOWAハイテック()とA社、DOWAハイテック()とB社及びDOWAハイテック()とC社との間で作成された委託契約書には、HMTを含む告知事項はなかった。

 

(2) 情報の伝達について

 委託契約書を締結する前に、DOWAハイテック()は、C社に、廃液を分析しその成績書と廃液サンプルをA社とB社に提供することを指示し、C社はこれを実施した。

試験対象

単位

試験結果

新ライン

旧ライン

硝酸態窒素

mg/L

70,000

35,000

アンモニア態窒素

mg/L

20

3,900

全窒素

mg/L

190,000

47,000

ホルムアルデヒド

mg/L

1,900

0.7

ナトリウム

mg/L

26,000

51,000

 ※ 新ラインは排水にHMTを含む工程、旧ラインは排水にHMTを含まない工程

 

(3) 現地確認について

 DOWAハイテック()は、A社が廃液処理を開始した後の5月17日に、A社の処理施設を視察した。

 

(4) A社の処理について(処理形態:中和処理後、河川放流)

 5月10日~18日の間、DOWAハイテック()から廃液(HMTの濃度   については調査中。)を、計65.91トン受け入れ、5月10日~19日の間で中和処理を行った。排出水は新柳瀬橋上流で烏川に合流する排水路に放流した。

    月 日

  受入量(トン)

  処理量(m3

5月10日

5月11日

5月12日

5月14日

5月15日

5月16日

5月17日

5月18日

5月19日

19.04

 

 

9.6()

9.27

9.46

9.52

9.02()

 

6.5

7.5

1.0

3.0

8.0

8.0

8.5

9.0

1.0

 ※ (旧)とあるものは、旧ラインから排出された排水

 

(5) B社の処理について(処理形態:中和処理後、焼却処理)

 5月10日~23日の間、DOWAハイテック()から廃液(HMTの濃度については調査中。)を、計119.2トン受け入れ、5月10日~23日の間で中和処理を行い、その処理物全量を別の廃棄物処理業者に委託し焼却処理を行った。

    月 日

  受入量(トン)

  処理量(トン)

5月10日

5月12日

5月14日

5月15日

5月16日

5月17日

5月18日

5月21日

5月22日

5月23日

18.24

28.12

9.19

9.08

9.18

9.09

8.89

9.05

9.24

9.12()

18.24

28.12

9.19

9.08

9.18

9.09

8.89

9.05

9.24

9.12

 

(6) C社の運搬について(運搬方法:10トンタンクローリー)

 A社及びB社に対して、(4)(5)のとおり運搬した。

 

3 その他

・ A社の排水が利根大堰まで到達する時間及びA社での廃液の処理工程については、精査中です。

・ B社に係る処理については、マニフェスト等で最終的な焼却処理が確認できたので、

   現時点で追加調査を実施する予定はありません。

    河川の定点監視(群馬県内9地点、埼玉県内6地点)では異状は認められておりません。

 

 本件については、引き続き埼玉県、高崎市、群馬県で連携して調査を行ってまいります。