ここから本文エリア JRの再現実験 道警立ち会いへ 原因捜査2012年05月27日 石勝線事故について、道警はJR北海道本社を業務上過失傷害容疑で捜索するなど、刑事責任が問えるかどうか捜査している。JRが今後予定している事故の再現実験にも立ち会い、事故原因の特定を進める。国土交通省運輸安全委員会も調査を続けているが、全容解明にはなお時間がかかるとみられる。 運輸安全委は1月に中間報告をまとめた。先頭から4両目の車底部にあった動力を車輪に伝える「減速機」を固定していたピンが走行中に外れたことが、引き金になったとした。 中間報告の見立ては、(1)ピンが外れて不安定になった減速機が線路の分岐機にぶつかり、前から4両目が一時脱線(2)5両目も、車体から脱落した減速機の一部に乗り上げて脱線(3)落下した部品の一部がぶつかった5、6両目の燃料タンクが破損し、軽油や潤滑油が漏れ、6両目のエンジンから出火した――というものだ。 経緯がこの通りならば、刑事責任の有無を調べるには、まずピンがなぜ外れ、出火にまで至ったのか、そのメカニズムを特定する必要がある。そのうえでJRがそうした事態を予想できたか、仮に予想できたとしても防ぐことができたかどうかを解明し、多くの乗客がけがをした直接の責任が誰にあるのかを明らかにしなければならない。 JRの事故再現実験では、出火した原因や経緯を調べる。火災発生後、車掌らの乗客に対する避難誘導や本社の対応が的確だったか、ピンが脱落した車両の整備が適切だったかどうかも、道警は調べを進めている。 (平塚学、石橋亮介)
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