社会民主党御中

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党首 福島 瑞穂

 

お伺い書

 

はじめまして。突然のお便りで失礼致します。私たちは「全野党と市民の共闘会議」と申します。私たちは、改憲(壊憲)により戦争に向かう現政権に反対し、全野党が一致して国政選挙を戦かうことで政権交代を成し遂げることを願う市民グループです。また私たちは有権者が野党政権を誕生させるには、有権者の意識改革(野党共闘のあり方を含め)も無視できないことと考えています。私たちはその活動の一環として、衆院補選(投票日4月23日)の行われる千葉7区で来る3月19日に「政権交代のための討論集会」(於・松戸市民会館)を予定しています。

つきましては、以下の私たちの貴党に対する質問や考え方について、どのようにお考えかご回答を頂ければ幸いです。なお、集会で貴党の見解を紹介したいと思いますので、3月17日までにご回答頂けるようお願い致します。

 

1.自公与党共闘・小泉過半数割れ政権について

 

昨秋の9.11総選挙では、国民の半数が「小泉、No!」の投票をしたにも関わらず自公与党政権は定員480議席の国会で68%強の議席(327議席)を占めました。一方野党は、小選挙区票総数の50.7%(注:仮に、定員480議席にこの得票率を乗ずるならば243議席相当、以下同様)の得票を得ながら議席では32%の153議席、新党無所属を除いた民主・共産・社民は、45.2%(217議席相当)の得票を得ながら27%の132議席、民主党単独では36.5%(175議席相当)を得ながら116議席に留まりました。社共は8.7%(42議席相当)を獲得しながら3.3%の16議席に留まりました。

 

野党全体で喪失した議席は計算上「90議席」、民共社として喪失した議席は「85議席」、民主は「59議席」、社共は「26議席」――小選挙区制により国民の意思がこれだけ「死票」として、いとも簡単に切り捨てられているのです。

/3政権と喧伝されているその実態は、もし選挙が得票率(数)が議席に正しく反映される選挙制度で戦われたならば、「327議席政権」ではなく「237議席政権」(過半数割れ政権)となった可能性大です。したがって、「郵政・小泉劇場政治の勝利」と巷間で喧伝されている今日の「2/3議席政権」は、小選挙区制の歪みの上にあるのは明らかです。「主権在民の民主主義」の観点からするならば、「90議席」を巧妙に簒奪して成立した今日の我が日本の自公政権は、どこかの発展途上国の非合法政権や軍事政権とどこが違うと言うのでしょうか?

 

2.野党共闘・選挙協定について

 

このような現実を前にして、改憲(壊憲)問題、それに絡む国民投票法、共謀罪創設、教育基本法改悪、住基ネット(国民総背番号制への道)など切迫する社会情勢の中で、私たちは「野党選挙共闘で政権交代を」と訴えて行くつもりです。小選挙区制のもとで、「与党共闘」に対抗して選挙を戦うには、「野党共闘」が唯一の選択肢であると私たちは考えます。野党各党は国のあるべき姿を「主権在民の民主主義」であると捉えているはずです。一方、与党自民党の進んでいる道は、明治維新以来の天皇元首制大日本帝国への回帰の道であるかのようです。これに対し全野党共闘のための選挙協定を結ぶ、その作業が急がれます。「改憲(壊憲)により戦争に向かう現政権に反対し」「全野党が一致して国政選挙を戦かうことで政権交代を成し遂げる」――これが今、心ある国民多数の願いであると信じます。

                  

さて、すでに千葉7区衆院補選の選挙戦は事実上始まっています。貴党がここに独自の候補者を立てるかどうか詳細は存じませんが、政党はその信念に従って独自に政策を立て選挙民に訴えるものだと思います。また、どこかの政党がどこかの政党の政策に協力するか否かはその政党の選択であります。しかし、この小選挙区制度のもとで政権交代という大目標を達するには、ここ千葉7区を初めとして、野党間の選挙協定の実現が大切ではないかと私たちは考えます。

 

貴党と民主党殿、共産党殿との間には政策の違いがあることは承知しています。この状況で野党の選挙協定を結ぶことは、相当の困難があると推察致しておりますが、国民・市民の広範な人々と「主権在民の民主主義」で手を結ぶことによって政権奪取をめざすべきではないでしょうか?

 

明治維新の時は天皇親政が「錦の御旗」でありました。無条件降伏から60年後の今は「主権在民の民主主義」が国民・市民にとっての「新しい錦の御旗」です。

 

私たちは社民党はじめ、民主党、共産党及び新社会党、「みどり」、「ネット」、「市民の党」等々の地方政党などを含めたすべての勢力との間での選挙協定を期待します。共産党のように、すべての小選挙区に立候補者を立て、二、三万票を得て、その結果自公共闘に議席を贈呈するという構図は、同党支持者を含め、多くの国民・市民にとってはブラックジョーク以外のなにものでもありません。小選挙区で、社民党あるいは共産党が最高得票をあげる可能性のある選挙区は別として、現状民主党が野党の有力勢力であることを配慮するならば、一般小選挙区では私たちは民主党あるいは最善と思われる候補者に投票を集中すべきと考えます。そして比例区においては、(バーターとして)、民主党も社共の選挙戦に協力する。そのための選挙協定の内容ですが、僭越ながら一例としてあげさせて頂ければ、社民党は民主党に憲法での論議の自粛・棚上げを求め、小選挙区制の改正で合意し、しかるのち民主党に協力し、社民党は将来、国会で正当なる地位を得る、私たちはそうした戦略を期待します。共産党においてもしかりです。

 

野党共闘―政権交代―小選挙区制廃止を含む「主権在民の民主主義」の尊重、それでこそ本当の民主主義、本当の政党政治の始まり、すなわち新しい日本の始まり、と考えますが如何でしょうか? 貴党の立党の理念と政権交代の具体的構想を含めてお聞かせ下さい。

 

 

2006年3月13日 

全野党と市民の共闘会議 代表 二田水 弘平 

 

 

全野党と市民の共闘会議

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ご回答が頂ける場合はメールにて上記までお願い致します。尚この文書はメールにて送るとともに、原本を郵送致します。