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事件
【中国書記官スパイ疑惑】2000万円使途不明 農業特区うたい資金集め
2012.6.1 10:23
在日中国大使館の李春光・元1等書記官(45)による外国人登録証明書の不正更新事件で、李元書記官が関与していた中国への投資話に日本企業約10社から計約2千万円が集まり、李元書記官が研究員を務めていた研究団体関係者に渡っていたことが31日、捜査関係者への取材で分かった。その後、資金は使途不明になっているという。
李元書記官は中国人民解放軍総参謀部の情報機関「第2部」所属とみられ、警視庁公安部はこの資金が軍部に渡った可能性もあるとみている。
捜査関係者によると、李元書記官は平成22年、東京都内の健康食品販売会社など日本企業に対し、中国陝西省の農業特区への進出を持ちかけ、現地で行われる農産品などの展示会視察の段取りを整えるなどした。23年には健康食品販売会社の社長が中心になり、日本企業の進出を進めるコンサルタント会社を現地に設立。日本企業約10社から出資金などとして約2千万円が集まり、李元書記官が研究員を務める研究団体の関係者に託された。2千万円の行方はその後分からなくなった。設立されたコンサルタント会社は、実質的に稼働できない状態という。
一方、李元書記官が在任中、鹿野道彦農林水産相と面会していたことについて、鹿野氏は31日、5回面会の機会があったことを明らかにした。ロシアで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)食料安全保障担当相会合に出席後、記者団に語った。事務方に記録を調べさせて判明したといい、中国大使と面会した際などに同席していた。
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