常に人々の心に届く歌詞とメロディーを紡ぎ続けるMr.Children。彼らが歩んできた20年間、移り変わる時代のなかでさまざまな出来事が楽曲に与えた影響、そしてずっと変わらないメッセージ。20周年を区切りとせず、動き続けていくMr.Childrenのこれからを聞いた。
全3回のインタビューをお届けします。
「Mr.Children 2001-2005 <micro>」に収録されている音源は、2001年から2005年までに制作されたものであり、9・11以降の世の中の変化も、これらの作品に大きな影響を与えている。
まず最初に聞こえてくるのは「優しい歌」だ。「この曲の有り様としては、ここで再びバンドを骨組みだけにしてみた」(小林)と言うとおり、新たなスタートにぴったりの作品で、しかも「僕らがアマチュアの頃にやっていた感じにも似てる」(鈴木)曲だったという。しかし「IT'S A WONDERFUL WORLD」を引っ提げ、さあツアーへ出掛けようという矢先、桜井が急病で入院する。でも彼はその年の暮れ、名曲「HERO」とともに復活するのだった。「そこに一人の子供がいたとして、もしその子のヒーローは誰かといったら、一番身近にいる親なんじゃないか……」(桜井)。この曲には父親としての目線も込められていた。このアルバムからは、「いつでも微笑みを」のような新鮮なアイデアが光る作品も選ばれている。「もともと桜井の中にある演劇性というかね。僕もシアトリカルなものは得意とするし(笑)」(小林)
これらの体験もあり、桜井は気持ちを変化させていく。「時に臆病だったりするのも自分だし、そのありのままを認めようとしたら足元の幸せにも気づいた」(桜井)ことから作品となったのが「シフクノオト」だ。優しく相手に語りかけるような「くるみ」は,アルバムを代表する作品だが、「この歌詞は2番がホントによく書けてる」(桜井)。もちろん、1番を踏まえての2番だが……。
バンドはさらに精力的になっていく。その動かぬ証拠が「and I love you」である。「手応えを感じたのは、他の音をあまり重ねないバンドだけの演奏で、こういうタイプの曲をレコーディングできたことだった」(桜井)。この時期、桜井は「櫻井和寿」という個人名でap bankを設立したことからBank Bandの活動も活発化していく。9・11以降ずっと胸のなかにあった、「社会に対してなにか貢献はできないものか」という思いも、少しずつ満たされていく。そのことがミスチルへ与えた影響もあった。バンドはバンドとして、衝動にまかせて音を響かせればいいんだという割り切りだ。「I U」というアルバムは、まさにその“衝動”の赴くままに制作されたものだった。「未来」のような、これまでにない曲調の楽曲も誕生している。
そしてこの「I U」からは、<micro>と<macro>において全アルバム最多となる、6曲もの作品が選ばれている。
インタビュー・文:小貫信昭
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