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【大リーグ】松井 長嶋さんと「35」で打った メジャー昇格即特大アーチ!!2012年5月31日 紙面から
【セントピーターズバーグ(米フロリダ州)穐村賢】これぞ千両役者!! メジャー復帰初戦に会心の特大弾だ。レイズ傘下3Aダーラムからメジャー昇格を果たした松井秀喜外野手(37)が29日(日本時間30日)、新しい35番を背負い、ホワイトソックス戦に6番左翼で先発出場。4回に今季第1号となる先制2ランを右翼席中段にたたき込み、メジャー復帰戦を鮮烈に飾った。松井のメジャーでの本塁打はアスレチックス時代の昨年9月9日(対レンジャーズ)以来通算174本目。チームは2−7で連敗を喫したが、松井の2カ月遅れのメジャー10年目は故障者の続くチームに活気を与えた。 豪快なアーチで、松井がメジャーの舞台に戻ってきた。0−0の4回2死一塁で迎えた第2打席。「初球の甘いボールをしっかり打てた。ラッキーだった」。真ん中やや低めの直球を豪快にたたくと、打った瞬間にそれと分かる打球が右翼席中段に突き刺さった。4月のマリナーズ戦で完全試合を達成した右腕ハンバーから放ったこの一発は、大歓声を送った本拠地のファンへのあいさつがわりとなる、401フィート(約122メートル)の特大弾となった。 背番号もユニホームも替わったこの日のプレー姿は新鮮だった。何よりも注目が集まった背番号「35」。選んだ理由を問われると「いろいろ考えたんですけど、師匠の番号を1個いただきました」と言葉をかみしめながら、つぶやいた。巨人に入団した際に監督を務めていた長嶋茂雄終身名誉監督の代名詞「3」。その恩師との絆で結ばれた新背番号35を背負って放った初本塁打に「忘れられない? そうなるかもしれない」と感慨深そうにうなずいた。 最後の最後、マイナーならではの“ドタバタ劇”を味わった。前日に3Aの公式戦を行っていたインディアナ州インディアナポリスからの移動。メジャーならチャーター機を使うところが、マイナーは民間機。前夜に急きょ昇格が決まったため航空券の手配がうまくいかず、経由地アトランタでは機材の到着が約45分遅れるアクシデントに見舞われた。結局、球場到着は試合開始の3時間半前だった。 それでもマドン監督から試合出場を打診された松井は「アイム・レディ(準備はできている)」と快諾。移動の疲れを見せることなくはつらつとフル出場した。遅刻、即先発、本塁打で、スタートしたメジャー10年目。「試合は負けたので残念。準備をしてしっかりいいプレーができるようにしたい」。チームの勝利を第一に考え、常に最高の準備をする。この男の礎となる部分は何ひとつ変わっていない。 PR情報
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