大飯再稼働:「安全性」地元要望に応え
毎日新聞 2012年05月30日 23時55分(最終更新 05月31日 01時25分)
野田政権が30日、関西電力大飯原発3、4号機を近く再稼働させる方針を明確化したのは、関西広域連合から容認姿勢を引き出せたことで、原発が立地する福井県、おおい町の理解が得られると判断したためだ。再稼働決定後も2基のフル稼働には約6週間かかり、電力需給が切迫する夏を目前にタイムリミットが迫った事情も大きい。だが、原発不信が強い中で新たな原子力規制組織も発足しておらず、「見切り発車」へ突き進む政府の姿勢は批判を浴びそうだ。
「安全性の説明を冷静に受け止めていただいた」。細野豪志原発事故担当相は30日の関西広域連合の会合後、安堵(あんど)感をにじませた。前回19日の会合に比べ、知事らが政府批判のトーンを下げたと受け止めたからだ。