普及が進まない理由には、まず広報不足がある。東電にとっては、広告費も節減の対象。同プランについては、検針票とともに配布中の「料金値上げのお願い」の片隅に記載し、詳細はホームページに掲載するだけで「PRは顧客まかせ」(業界関係者)。東電が費用は負担するが、メーターの付け替えなどの手間もかかるのも、加入のハードルとなっている。
また、すでに似たような時間帯別料金プランがあり、利用者から「新プランが得なのかよくわからない」という声も出ている。新プラン導入に伴い、既存の時間帯別の料金プラン「おトクなナイト10」は終了するが、割引対象時間が、新プランに比べて前後1時間ずつ長い午後10時~翌午前8時。朝の身支度や就寝前のエアコン使用などでは、少しでも割引時間が長い方がいいという人も多い。6月末まで加入可能なため、ネット上で「こちらの方が使い勝手がいい」と駆け込み加入が呼びかけられるなど皮肉な状況となっている。