Mr.Osaragiに奈良県は悲壮、”言語道断”な大失敗が

      [2012/05/28]



    G・JOEⅡはかく語りき
    『バベルの塔』。旧約聖書11章、米国ドラマ風に言うのなら『旧約聖書 シーズン11』に登場する、世界でもっとも有名なエピソードのうちのひとつです。地球人が「いっちょやってやるか」と協力し合い、煉瓦とアスファルトで巨大な塔を創り始めます。「ちょっと傲慢じゃねぇの?」とお怒りになった神様は、どーんと地球人に罰を下して、この事業を失敗に終わらせました。協力ができないよう、言語を分割したのです。

    という訳で、21世紀現代、上海滞在中の筆者も言語の壁に悩まされる昨今なんですな。特に、公式の文章の翻訳は、実に難しい。内容を伝えれば良い、という訳ではない。例えば、「私たちは最高のサービスを提供します」という簡易な一文であれ、「弊社はお客様のニーズに最大限お応えします」「(会社名)ではベストを尽くしたサービスをお届けします」だとか、あらゆる表現が可能。「翻訳」と「表現」はまた別の領域です。

    さて、奈良市観光協会から悲壮感が漂っています。今春3月に更新した外国語版のホームページ(HP)において、多くの誤訳があったことが判明したそうです。原因は、経費削減の為、ホームページ翻訳を自動翻訳システムに切り替えた為。「国際観光都市として恥ずかしい」と担当者は悲痛な声を挙げているようです。

    同協会は、従来の英、韓、中、仏語に加えて、新たにスペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、イタリア語のページを追加しました。外部委託業者の1言語150万円から、35万円の自動翻訳システムに切り替えた結果、「仏」を「フランス」と訳すだとか、「大仏」を「Mr.Osaragi」という謎の人物に訳すだとか、グーグル先生もびっくりの翻訳がなされていたとか。

    ……今回の件は協会側のセンスが無かったというしかありませんが、それでも本当に、翻訳は高い。最低でも、1文字5円は掛かります。この記事においても、この時点で既に千字を越えていますから、翻訳するとなれば5000円を突破。とてもとても、庶民はバベルの塔を築けません。

    専門職という事は分かりますが、もう少し、例えば「外国語習得中の学生」アルバイトとしての門戸を広げてみては。そして、日本語は助詞が多く文字数が膨れ上がるのだから、文字単位ではなく、案件単位での仕事をお願いしたいところです。

    そして、あとは――近未来のグーグル先生の自動翻訳技術という「科学」に期待するだとか、近未来の地球共通言語創設という「社会」に期待するだとか、色々空想は出来ます。神の怒りをなだめつつ、真の言葉の握手を求めたいところです。

    ※現在、人工的に創った「エスペランド」という共通言語が存在するが、欧米言語が基となっている為、東洋圏にはほとんど浸透していない。

    【記事:G・JOEⅡ】

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